(総務委員会)
郵政民営化法等の一部を改正する法律案(総務委員長提出、衆法第一三号)の概要
本案は、郵政事業を取り巻く社会経済情勢の変化に鑑み、郵政事業に係る基本的な役務の確保を図る観点から日本郵政株式会社が保有する郵便貯金銀行及び郵便保険会社(以下「金融二社」という。)の株式の処分の見直しを行う等の措置を講じようとするもので、その主な内容は次のとおりである。
一 日本郵便株式会社に対して、常に経営を適正かつ効率的に行う努力義務を課すほか、当分の間、経営の適正かつ効率的な実施に係る方針の事業計画への記載を義務付けること。
二 郵政事業に係る基本的な役務の確保
1 日本郵政株式会社に、当分の間、金融二社の株式の三分の一超の保有を義務付けること。
2 日本郵便株式会社が関連銀行及び関連保険会社とそれぞれ締結する銀行窓口業務契約及び保険窓口業務契約について、届出制から認可制に改めること。
3 日本郵政株式会社は、日本郵便株式会社、関連銀行及び関連保険会社に対し、必要な協議を求めることができること。
三 郵便局ネットワークの活用による地域住民の生活の支援
1 基盤的サービス提供業務を、日本郵便株式会社が他の本来業務の遂行に支障のない範囲内で行う本来業務として追加すること。
2 日本郵便株式会社による地域貢献業務の実施を努力義務とし、日本郵政株式会社に、地域貢献業務の費用の一部に充てるため、金融二社の株式の売却益等を原資とする地域貢献基金を設置すること。
3 郵便局ネットワークの維持及び活用の支援のため、新たな交付金を日本郵便株式会社に交付することとし、その交付金の財源として、政府保有の日本郵政株式会社の株式の配当を減額した額に相当する額の拠出金及び権利消滅した旧郵便貯金の一部の繰入金を充てること。
四 検討条項
1 政府は、三年ごとの郵政民営化委員会の検証の際に、金融二社の株式の保有義務を見直すとともに、金融二社の業務に関する規制の在り方を検討すること。
2 政府は、この法律の公布後二年を目途として、日本郵政株式会社、日本郵便株式会社及び金融二社の組織の在り方並びに郵便局ネットワークの維持費用に係るこれらの株式会社の間の負担の在り方等を検討するとともに、郵便事業の安定的かつ持続的な運営の確保策を検討すること。
五 この法律は、一部の規定を除き、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行すること。

