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昭和二十二年八月二日提出
質問第四号

 凶惡犯人保釈出所に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和二十二年八月二日

提出者  (注)原 亨




凶惡犯人保釈出所に関する質問主意書


 最近凶惡犯罪著しく増加し、警察は全力を挙げて犯罪予防檢挙に当つているが、治安は容易に回復しそうにない。その原因は沢山あろうが、新憲法施行以來凶惡犯人の保釈出所が増加し、これらの者が重大犯罪を犯していることが目立つて來た。例えば本年一月以降四月までに岡山刑務所から保釈出所した者は強盗三十二名、窃盗百五十五名に達し、この中出所後直ちに犯罪を犯して五月末日までに再び檢挙された者は三十一名の多きを数へている。この数字は盗犯の檢挙率が約二九%なることを考察すると、保釈出所後犯罪を犯している者は百八十七名中の過半数の百七名に相当する訳で、治安はこの一角から崩れているといえるであらう。
 なお保釈出所者の状況を見ると、近く再び刑務所に繋がれるということが生業に親しませぬこととなり、あるいは上訴保釈中の者はいくら犯罪を犯しても、確定前で一罪として処断され罪は加重されないというようなことを考え、犯罪を繰り返す状況である、岡山刑務所における二、三の事例を見ても誠に戰慄を感じるものがある。
 以上の通り強窃盗等の凶惡犯人の保釈が現下の混乱した社会情勢下、治安上重大な影響を及ぼしているのであつて、これは至急関係法令を改正し、保釈出所を吟味すべきであると思うが、これについて司法大臣の所見を伺いたい。

 右質問する。





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