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昭和二十五年一月十日提出
質問第一五号

 造船に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和二十五年一月十日

提出者  並木芳雄

          衆議院議長 (注)原喜重(注) 殿




造船に関する質問主意書


一 二十四年度新造船約三十万トン建造に関しては、本年七月建造許可申請以来手続及び審査方法等の複雑極る関係上、今日に至るも許可の指令に接せず、その間十二万の従業員を擁する造船工場は、全部生産工程に多大の間隙を生じ、事業経営上並びに従業員の生産意欲発揚上少からざる損害をかもし、ひいては関連産業部門に対しても著しい影響を與えている事情にかんがみ、昭和二十五年度新造船に対しては、年度初頭速やかに建造許可を與えるべきであると思うがどうなつているか。
二 造船施設は、戰時中極端に酷使せられ、又戰災等の被害も少からざるにつき、設備の更新を要するが、最近欧洲造船界を視察せる技師の話によれば、欧洲における造船施設は、戰後人工の節約及び能率の増強に主眼を置きたる裝置に切り換えられ、工期の短縮、原価の逓減に資する処少からざるものあるにつき、わが国においても至急施設の更新を要するが、これを一時に改善するには巨額の資金を要するにつき、二十五年度においてはとりあえず最も急を要する運搬設備、船きよ及び岸壁の補修、工作機械の更新を計るようこの所要資金中約十億円に対しては見返資金の放出を見込むべきであると思うが如何。
三 対英貿易尻決済のため、船齢二十年以上の英国古船購入の件につき、政府部内において討議中の由であるが、わが海運造船の健全なる発達と国内産業の育成に努むべき今日、徒らに安易の方法によりこれを購入することは、昭和七、八年の海運不況の際、四百万トンの保有船腹中八十万トンを繋船し、その大部分は外国より購入の老朽船にして、結局政府は船舶改善助成法を制定し、約五十万トンの老朽船を解体せる歴史を再び繰り返すおそれなしとしない。この計画の現段階は如何になつているか。
四 米国ラウントリー会社が日本側数社と提携し、日米合べんの五十万トンに及ぶ裸よう船を目的とする船会社を目論見中なる由であるが、現在外航船の拡充は、新造船の促進を計る措置を講ぜられれば漸次拡充することは問題ないにもかかわらず、五次船の如き半年にわたり未だに決定せられない始末なるにつき、政府は真劍に新造船建造促進の方途を樹立する要ありと思うが如何。

 右質問する。





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