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昭和二十五年一月二十三日提出
質問第一七号

 銀行の監督に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和二十五年一月二十三日

提出者  梨木作次(注)

          衆議院議長 (注)原喜重(注) 殿




銀行の監督に関する質問主意書


 石川県金澤市にある北国銀行は約五十億円の預金と石川県、金澤市、小松市、七尾市などの公金を扱つている地方の有力銀行である。
 しかるに同銀行には左記のような事実があるとの風評がある。
 (イ) 林俊二にかかる不当貸付による損失金約一千万円(昭和二十二年三月頃発覚)を営業報告書に損失として計上しないで預金利息その他の名義で銷却している。
 (ロ) 南貞一にかかる約一千五百万円の不当融資による損失を営業報告書に損失として計上しないで預金利息その他の名義で銷却している。
 (ハ) 昭和二十二年中、山城禮班から当時再建整備中で、無価値にひとしい同銀行新株五八、九〇〇株を一株につき十六円ぐらいで買取り、約百万円の損失を故意に銀行に加えながら、これを損失として営業報告書に計上しないで預金利息その他の名義で銷却している。
     なお、この措置のため鳥畠(注)次(注)に対し金融緊急措置令に違反して約百万円の現金貸付をしている。
 (ニ) 四十数億円の貸付のうち、約六分の一が、地方有力者の数人に融資され、金づまりのため困つている地元中小工業者に対する融資が犠牲に供されるという不健全な銀行経営がなされている。
 以上のことは、もし真実であるならば、業務報告書に不実の記載をし、虚僞の公告をし、官庁と公衆を欺もうした銀行の公共性に反するものである。
 かかる法令に違反し、公益を害する銀行経営に対し、政府は銀行法にもとづく監督権をいかに行使したか、その調査報告とこれに対してとつた行政措置を質したい。

 右質問する。





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