衆議院

メインへスキップ



質問本文情報

経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
昭和二十五年二月二十二日提出
質問第五二号

 彦根市の失業者に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和二十五年二月二十二日

提出者  江崎一治

          衆議院議長 (注)原喜重(注) 殿




彦根市の失業者に関する質問主意書


一 去る二月十日前後に彦根市において三百名余の失業者が職を求めて市長と交渉中、代表者が市警察によつて逮捕された事件があるが、その真相如何。
二 この事件中同市役所において失業大衆に対し暴行を働き、インキ壼を投げ、ガラスを破壊するなどの乱暴を働いた、谷口鉄次(注)はいかに処置されたか。
三 市警察により逮捕された右の者は留置されたわけであるが、留置場には毛布一枚もなく、又は極度に少く、この寒気に着のみ着のままごろ寢しており、ほとんどの者が風邪にかかつている。更に留置場内は昔通りの極惡な構造で、室内に便器があり、糞尿は横溢して四周にあふれ、臭気紛々、恐るべき不衞生の状態に放置してあり、その実情は本員において実見したところである。政府は、未だかかる事実の存在することを知るか。又これに対していかなる処置をとるつもりか。
四 右は人権擁護の立場よりの質問であるが、更に近来急激に増加する労農市民の失業者に対し、政府はいかなる対策を有するか。本件彦根市失業対策の如きは、同市職業安定所の用意は僅かに一二〇人分であり、これに数倍する同市及びその近接町村の失業者に対して市当局は全く無能である。政府は、失業者その他生活困窮者に対し、單に彈圧を加えるのみでは、事態は益々惡化するばかりで、何の解決も得ない。政府の根本方針如何。

 右質問する。





経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.