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昭和二十五年十二月一日提出
質問第一三二号

 特需輸送の民需輸送に與える影響に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和二十五年十二月一日

提出者  風早八十二

          衆議院議長 (注)原喜重(注) 殿




特需輸送の民需輸送に與える影響に関する質問主意書


一 朝鮮事変以来、貨車ひつ迫のために、各種産業のこうむつている被害はじん大である。特に常炭鉱では、十月末、七万トンの貯炭が十一月十日現在では、十七万トンに増大しており、各所に自然発火、採炭制限、休坑が続出して、労働者の賃金遅拂、失業の事例もまた少なくない。運輸当局では十月中に常磐炭鉱に対して貨車四十車両を増車したが総配車数から同数だけ削減していたために、何ら事態を解決しなかつたと非難されている。運輸省では送炭に関して、いかなる対策を講じてきたか。
二 大阪桜島では、進駐軍及び警察予備隊用の石炭輸送が優先するため、一般用炭の配車は十月中旬には、二、三両のみであつたといわれる。運輸省では軍用物資をもふくめて、すべての物資輸送についての優先順位を決めたことがあるか如何。決めているならその内容を具体的に説明されたい。
三 緊急配車及び抑留車のため、鉄道輸送が特に混乱している事例もまた少なくない。特に少なからぬ予備空車を民需輸送に提供せよとの一般の要望があるが、当局ではこのためにどのような対策を講じたか。
四 輸送能率向上のために、国鉄労働者に対して緊急作業が要求されているが、増務給が支給されず、又、一部の職員によつて消費されていると国鉄労働者の間で非難されている。操車場では人員不足のために、輸送の混乱が特にはなはだしくなつている。これらについて運輸省はどのような対策を講じたか。
五 朝鮮事変後の輸送の増大と混乱は、純粹な経済的活動によるものではなく、朝鮮事変への実質的な介入の結果である。さらに輸送の解決は朝鮮の内戰に介入することを直ちに中止する以外に方途なきものと思うが、政府の見解如何。

 右質問する。





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