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昭和二十五年十二月二日提出
質問第一五四号

 農村住宅の改造に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和二十五年十二月二日

提出者  高田弥市

          衆議院議長 (注)原喜重(注) 殿




農村住宅の改造に関する質問主意書


 住宅金融公庫によつて庶民住宅の建設は、手数の繁雑、ある種の制限、建築資材の値上り等はあるが、全国都市方面に促進されつつある。
 しかるに、農村における農民住宅の改造は、屋根替えにさえも何ら顧みられていない現状である。
 農村の住宅は、御承知のごとく一般民家と構造を異にし、特に東北方面においては、農家の住宅の大部分はかやぶきであり、且つ、住宅面積は比較的広大である。しかるに、戰時中その屋根替えはほとんど時間的にも経済的にもその余裕なく、ために雨は漏るにまかせ、はなはだしきは屋根裏より星を眺め、月を眺める悲惨な風流の家屋に住むものすらある。
 それに、家屋の広大は、地方税の改正による固定資産税の増額、開墾のためふきがやの著しい不足による値上り等の惡條件に富農ならいざ知らず、中小農家はその腐朽の改造はもちろん、一部の屋根ぶきのさしかやさえ農家経済上困難な状態にある。現に農村の屋根替えの実情は、その資金を高利の融通や無盡に求め広大なる家屋を手放して、小さな小屋に移り住む傾向となつている。
 しかし、今日こそ農村住宅改造の好機会であり、採光通風衛生上の見地より、家屋の改造、又、防火上の見地よりかやぶき屋根を廃止して、トタンぶき又はまさきぶきへの改造等、積極的な指導を與え、農村の生活、文化の向上は、農村住宅の改造を第一歩として出発すべき機会であると思う。よつてこれがためには緊急金融措置の途を講ずべきである。
 すなわち住宅金融公庫は、主として都市方面の庶民住宅に実施されているが、これを拡大して農村住宅の改善にまで及ぼすか、又は別に單一の農村金融公庫を設立して、窮状にある農村住宅の改善のため速やかに長期金融の途を講ずべきであると思うが、政府の見解如何。

 右質問する。





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