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昭和二十六年三月二十日提出質問第七四号
足立局電話を市内電話に編入することに関する質問主意書
右の質問主意書を提出する。
昭和二十六年三月二十日
提出者 天野公義
衆議院議長 林 讓治 殿
足立局電話を市内電話に編入することに関する質問主意書
東京都足立区は、人口二十数万を数え、生産力も都内一、二を競うといわれる如く、多くの工場を有し、一方農村においては米及び野菜の生産も高く、足立青果市場、東京北魚市場、專売公社煙草工場、日立龜有工場、その他の公的、半公共的施設もある。しかるに地理的には東京の東北部にあり、隅田川によつて都心部と隔離されているばかりでなく、区内を荒川放水路が通つているため、交通上きわめて惠まれぬ地域となつているのである。かかる状況にあるため、足立区の発展を期する上においては第一に交通、通信機関の整備ということがなされねばならない。交通の方は近時バスの発達によつてある程度目的を達しつつあるが、通信機関中電話は準市内電話となつていて、市内より足立局にかける場合ほとんど通ずることがないといつてよい状態にあり、この足立電話を市内電話とすることは足立区の発展に大いに関係する問題であり、足立区民のひとしく熱望するところである。
かくて昭和二十二年に足立電話加入者を一丸として期成会が結成され、足立区長がその会長となり、足立区議会が熱心にこれを後援する態勢をとり、じ来再三国会及び政府に請願、陳情し来つたのである。しかるに未だその実現を見ず、二十六年度予算にも計上されていないのであつて、区民全体は非常に失望している次第である。政府としてはこの際何らかの方法をとつて足立電話を市内電話とする計画をたて一日も早くその実現を図り、区民の要望に答えると同時に足立区の発展に資すべきであると思うが、この点に関する政府の見解並びに実行計画につき、詳細に伺いたい。
右質問する。