昭和二十七年二月十二日提出
質問第一〇号
「ソ連地区」未帰還者数に関する質問主意書
右の質問主意書を提出する。
昭和二十七年二月十二日
提出者 林 百※(注)
衆議院議長 林 讓治 殿
「ソ連地区」未帰還者数に関する質問主意書
吉田総理は、一月二十五日衆議院本会議の答弁において、「ソ連地区」の未帰還者が「現に三十余万ある。」とのべている。
これはソ同盟政府の発表と相異しているのみでなく、一九五一年六月十九日附国連議長宛外務大臣書簡による日本政府発表とも矛盾している。すなわち同書翰によれば、未帰還者中二三四、一五一人は死亡せるものと発表されており、生存者は七万余とされている。未帰還者数に関する政府発表は矛盾しておると考えられるので左記事項につき質問する。
一 「ソ連地区」未帰還者数の府県別、生死別、軍人及び一般邦人別
一 他の地域における未帰還者に関する右事項
右質問する。