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昭和二十七年五月九日提出質問第三四号
不完全保有農家の主要食糧保有量に関する再質問主意書
右の質問主意書を提出する。
昭和二十七年五月九日
提出者 竹村奈良一
衆議院議長 林 讓治 殿
不完全保有農家の主要食糧保有量に関する再質問主意書
一 政府は、不完全保有農家の米麦あわせての消費基準量一人当り平均三合五勺を変更したものではないと称しているが、米麦あわせて三合五勺の内訳は、従来約八割は米で、二割は麦、いも類及び雑穀と定められており、従つて米の保有量は、二合八勺が全国平均の消費基準量と定められてあつた。
二 政府は、この措置において不完全保有農家から現有の保有米を供出させるわけではなく、不完全保有農家の米食率を切り下げたものではないと称しているが、次の表で明らかなごとく、事実米食率の切下げではないか。
年 令 別 | 旧 | 内米消費量 | 新 | 差引米食率切下量 | ||
〇才 ―― 五才未満 | 二合 | 一・六合 | 一・三合 | 〇・三合 | ||
五才 ―― 一五才未満 | 三・五合 | 二・八合 | 二・三合 | 〇・五合 | ||
一五才以上 | 三・八合 | 三・〇四合 | 二・五合 | 〇・五四合 | ||
平 均 | 三・五合 | 二・八合 | 二・三合 | 〇・五合 |
四 又、このことからして、従来八斗四升生産した農家は六十五日分不足で、その分の米を配給されたのであるが、現在の消費基準量によると、米の配給は受けられなくなり、現実に六十五日分の米食率切下げではないか。
五 従つて、政府の「必ずしも米食率の引下げではない。」旨の答弁は農民を欺くものといわざるを得ないが、どうか。
以上について、政府の誠意ある答弁を要求する。
右質問する。