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昭和二十八年二月十八日提出質問第二八号
富士山ろく駐留軍演習場内民有地等の被害並びに上水道施設の補強及び改良工事に関する質問主意書
右の質問主意書を提出する。
昭和二十八年二月十八日
衆議院議長 大野※(注)睦 殿
富士山ろく駐留軍演習場内民有地等の被害並びに上水道施設の補強及び改良工事に関する質問主意書
1 富士山ろく(静岡県側)地帯は、占領期間中より引き続いてラスク、岡崎交換公文により駐留軍の演習場として継続使用されており、更に今後日米行政協定第三条に基き提供指定地となつているようであるが、同地域における駐留軍各種施設の築造並びに演習使用状況及びその計画より判断すれば明らかに半永久的に使用されると思うが如何。
2 右見解が事実であるなら、心からの和解と信頼の精神にのつとり次の諸問題の打解策を具体的に示されたい。
一 同地域内森林及び水源かん養林(保安林)四、〇〇〇町歩、農耕地六、五〇〇町歩、原野三、〇三〇町歩 計七、六八〇町歩を擁する地元十箇町村の個人有、町村有地に対する借上料並びに損害補償に関し、地元民が了解できる具体的措置
二 特に同地域内に井川のない印野及び須山両村の最も貴重とする飲料水の水源並びに送水管が、砲爆撃及び戦車等の演習のため直撃弾、至近弾あるいはれき傷、衝撃等を蒙り、飲料水の断水、漏水及び伝染病の脅威にさらされ、これが救済の措置として、
イ 水源施設を地下に強固な鉄肋コンクリート製にて取水槽を作り、
ロ 送水管を演習場内全長にわたり地下七―八尺の深さをもつて引抜鋼管にて敷設する。
等の施策を講ずることが必要と思うがこれが最善の対策。
三 これら土地の提供に伴う養蚕業、製炭業、芝根生産業その他関係を持つ産業に対する被害についての救済対策。
右質問する。