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昭和四十三年三月十四日提出
質問第六号

 朝鮮問題に関する国連決議第三百七十六(V)の解釈に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和四十三年三月十四日

提出者  横山利秋

          衆議院議長 石井光次郎 殿




朝鮮問題に関する国連決議第三百七十六(V)の解釈に関する質問主意書


 第五国連総会決議(千九百五十年十月七日三百七十六(V))朝鮮の独立問題中1の(a)項の「全朝鮮にわたつて安定した状態を確保するためにすべての適当な措置をとること」は、在韓のいわゆる国連軍に三十八度線の突破を許すものと解釈したとの三木外相の答弁(三月十二日予算第二分科会)につき、政府の統一的見解を次の諸点について回答されたい。

一 この見解は、政府の統一的解釈と考えてよいか。
二 かく解釈する根拠を明らかにしてもらいたい。
三 外務省国際連合局編国連時報一四号では、必ずしもこの解釈をとつていないが、政府はいつからこの解釈をとつたか。
四 この解釈は、在韓のいわゆる国連軍が将来三十八度線を突破した時、日本政府は千九百六十六年ソウルにおけるアジア太平洋会議において再度この三百七十六(V)決議を支持した共同コミュニケに参加したのであるから、国連軍のその軍事行動を支持し、具体的に支援する義務を負うことになるのであるか。

 その理由は次のとおりである。
1 三百七十六(V)決議が行なわれた際(日本は国連に参加していなかつたが)米国はそれまで三十八度線以南にいた国連軍をこの決議を援用して以北へ突破させた。
2 国連にその後参加した日本は、日韓条約発効後の千九百六十六年秋の国連総会で決議案の共同提案国となり、西欧側に完全同調した。
3 千九百六十六年六月ソウルのアジア太平洋会議で、この国連決議第三百七十六(V)を支持した共同コミュニケに日本も参加した。しかし、私の承知する限りこの決議が三十八度線突破を許したものであるという国際的見解はまだないと考える。
4 最近プエブロ号事件、南鮮ゲリラ事件、三十八度線における紛争の激増など朝鮮における危機が増大していることは事実である。このとき、三木外相がこの決議を三十八度線突破を許すものと解釈したことは将来重大な問題をはらむものとして憂慮にたえない。
5 在韓のいわゆる国連軍は、国連憲章第四十三条による正規の国連軍でないことは政府のみとめているところであるが、この解釈をとることによつて、さまざまな問題が生ずるからである。

 右質問する。





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