衆議院

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昭和四十三年八月九日提出
質問第二号

 地方公共団体における超過負担の解消に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和四十三年八月九日

提出者  林 百郎

          衆議院議長 石井光次郎 殿




地方公共団体における超過負担の解消に関する質問主意書


 地方公共団体の自主性を拡大し、その運営に必要な財源を政府が保障し、地方財政を確立することは地方制度確立のため緊急な課題である。そのためにこの際、いつさいの超過負担を解消することはきわめて重要である。
 政府は、第五十八国会で、今後三年間で超過負担の解消をはかると言明した。今日、昭和四十四年度の予算編成期にあたり、超過負担解消の具体方策を明らかにすることは、地方財政上重大な関心事である。
 すでに政府も認めているように、超過負担は、国の負担金、補助金等の地方公共団体にたいする支出金が、実態に即応していないこと、すなわち、国庫補助負担金の単価が実態に比較して低いこと、また、交付の対象となる数量、たとえば職員数、建物、敷地の面積等が不当にすくないこと、さらに、当然国庫補助負担金の対象となるべき経費が対象からはずされていること等から生じていることは明らかである。一例を示せば、東京都における公営住宅(一種中層耐火)建築費の超過負担率は、昭和四十一年度の決算で十八・八%、四十三年度予算で一九・九%である。超過負担の総額は東京都において四十一年度決算で九十一億円、四十三年度予算で実に百四億円である。また、東京都の保育所の建設費は一箇所あたり実情は六千万円必要であるが、国の基準単価は百四十万円である。このようにして東京都における昭和四十二年度における超過負担は、実に国庫支出金の四〇・九%をしめることになるといわれている。政府も一応この事実を認め、国庫支出金の補助単価の引上げ等、これらの超過負担をうむ要因を是正して三箇年で超過負担が生じないようにする旨国会において言明している。そこで私はこれに関して昭和四十四年の国、地方の予算編成期をむかえ、今回特に緊急重要と考え次の事項について質問する。

一 政府は、国庫支出金の基準単価を超過負担を解消させるよう「一定のあるべき水準にする」と言明しているが、政府のいう「あるべき水準」とは、具体的にどういう内容か。事業基準単価のきめ方、国庫補助対象のきめ方、国庫補助の対象となるものの数量などのきめ方等につき、どのような要因によつて組みたて構成するのか具体的に明らかにされたい。
二 政府がもし実情に適合しない低い水準を「あるべき水準」としてきめるならば、その基準をこえるものは、すべて地方公共団体の責任となり超過負担として国が措置する責任を負わないということになり、これはかえつて不当な事態を新たに制度化することになる。これは明らかに地方財政法第十八条に違反するところである。よつてこれにたいし、政府の明確な所見を伺いたい。
三 現行の国庫支出金制度は、政府の経済政策のもとで、大資本の利益のために投資することを優先し、このような目的にそつた国家資金の支出をもつて地方財政をも政府の意図する方向に統制することをますますつよめている。従つて地方自治体の自主性を拡大し、その運営に必要な財政を保障するためには補助単価等の基準決定にあたつて、地域住民ならびに地方公共団体の意向を十分くみとる民主的な方法が保証されなければならない。政府は、この点についていかなる具体的な保証を講ずるのかその所見を伺いたい。

 右質問する。



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