衆議院

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昭和五十一年五月十四日提出
質問第一四号

 名古屋鉄道の利用者及び障害者等に対するサービス改善に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和五十一年五月十四日

提出者  田中美智子

          衆議院議長 前尾繁三郎 殿




名古屋鉄道の利用者及び障害者等に対するサービス改善に関する質問主意書


 名鉄電車(名古屋鉄道株式会社)は、その駅数三二八駅、営業路線五二三キロメートルに及び、私鉄大手十四社の中にあつて、近鉄につぐ二番目に大きい地方鉄道である。名古屋への通勤・通学を始め、愛知・岐阜両県民にとつて、社会生活上不可欠の「住民の足」という役割を担つている。それだけに名鉄は、その公共性においても、利用者に対する不断のサービス改善等を果すべき責務を負つている。
 ところが、近年、ラッシュ時の混雑解消、沿線各駅のトイレの整備、障害者等の優先席設置など、名鉄電車に対する利用者のサービス改善を求める声は、ますます高まつているのが実態である。
 しかるに名鉄電車は、こうした住民の声に背を向け、一日二五本の「座席指定特急列車」を運行し、座席指定料と称して、運賃の外に、利用者から一五〇円を徴収するなど、利益優先の運行を続けている。最大の問題は、この座席指定特急列車が朝夕のラッシュ時にも運行されていることである。さらにこの座席指定券の販売方法をめぐつていろいろな苦情が利用者から寄せられていることは、各種新聞への投書をみても明らかである。座席指定券を買つても座れなかつた事例にもあるとおり、その販売方法は極めてずさんであると言わざるを得ない。この問題についてはすでに昨年十月、中部管区行政監察局より、名鉄に関する「地方鉄道に対する監督行政監察の結果について」(中管監第一七七号・昭和五十年十月二十日)が名古屋陸運局に報告されており、政府はこの実態を熟知していると考える。
 障害者等の優先席設置については、政府資料「身体障害者等の座席優先確保の実施状況について・昭和五十年十二月十六日鉄民監」をみると、名鉄はすでに昭和四十八年七月十九日に実施されたとあるが、実態は車輛の窓ガラスに「お年寄りや体の不自由な方に席を譲りましよう」というステッカーが貼られているだけで、優先席が確保されているとは言い難い実情である。沿線各駅には、優先席の位置表示もなく、全く障害者、利用者に背を向けた同社の本質をみる思いである。先に三浦久議員の調査で判明したとおり政府は、私鉄大手の運賃値上げには熱心で、その実施時期まで懇切丁寧に文書で指示しながら、こうした私鉄の利用者不在のやり方には極めて寛大であると言わざるを得ない。
 ついては次の事項について、政府の明解な見解を求める。

一 ラッシュ時の電車がほとんど二〇〇%の乗車率であるのに、通勤時の「座席指定特急列車」がガラ空きの状態であるのは、各私鉄が運賃値上げの度に「輸送力増強」を理由の一つにしていることに逆行するものであると考えるが、政府の見解はどうか。
  先の中部管区行政監察局の名鉄に対する監察結果に基づいて、政府はいかなる行政指導を行つたか。行わなかつた場合、今後どう指導をするのか、その内容と期限を回答されたい。
二 障害者等の座席確保については、先に述べたとおり、名鉄の現行のやり方は極めて不誠実であり、運輸省の「身体障害者等の座席優先確保について」(鉄監三八〇号・昭和五十年十月二十二日)の指示内容に反していると考えるがどうか。
  いつまでに行政指導を行うのか明確な回答を求めたい。

 右質問する。



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