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昭和五十一年十一月四日提出質問第一七号
国鉄山陰線の複線電化促進に関する質問主意書
右の質問主意書を提出する。
昭和五十一年十一月四日
衆議院議長 前尾繁三郎 殿
国鉄山陰線の複線電化促進に関する質問主意書
国鉄山陰本線は、山陰地方と京阪神地方を結ぶ延長六七五キロメートル(京都、幡生間)、我が国における、幹線鉄道としてまた京都の北部と南部を直結する動脈鉄道として七〇年余の間、府民の主要な交通機関となつている。現在の輸送状況の一端を見るに、京都 ― 亀岡間は、一日の平均旅客通過人員が約三万人、丹波口福知山間の貨物取扱駅における一日平均発着貨物取扱総量は、約三千トンに達している。
将来については、亀岡、園部などの地域での人口増による通勤、通学の乗客増加(昭和六十年には沿線人口は、現在の一九四万人から三二万人増の二二六万人と見込)し、さらに、福知山の長田野工業団地の稼働、外国貿易港へと飛躍をめざす舞鶴港の開発(昭和六十年完成予定)による産業上の輸送需要の増大が見込まれるところである。
いま、国鉄山陰本線の複線電化を求める声はますます強まつており、京都府、京都市をはじめ、府下五市・二一町の首長、議会議長、沿線二百万住民がこぞつて早期実現を熱望している。
こうした状況のもとで、国鉄当局は、去る昭和四十年三月、第三次長期計画において「山陰本線・京都 ― 園部間線増電化」(予定工期昭和四十年〜四十三年)を計画したことがある。
そして昭和四十四年には、綾部 ― 福知山間一二キロについて複線化工事を行い、続いて本年三月には、京都 ― 二条間連続立体交差事業を完了させたのである。
私は、昨年十一月九日、国鉄本社に対して、山陰本線の複線電化計画をただしたところ、停車場第二課長は、昭和五十五年までに着工したいと回答している。
そこで私は、以上のような経過と現状を踏まえて次の事項について質問するので、明確なる答弁をいただきたい。
二 路線は、在来線のままでは嵯峨 ― 馬堀間の複線電化は困難といわれているが、具体化するとすれば、どのようにすればよいと考えているか。
三 五十二年度には、複線、電化のための予算措置を講じる考えはあるかどうか。
右質問する。