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昭和五十五年五月七日提出
質問第一四号

 薬価基準改正等に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和五十五年五月七日

提出者  草川昭三

          衆議院議長 (注)尾弘吉 殿




薬価基準改正等に関する質問主意書


 医療保険において使用される薬剤費が年間四兆円に達すると考えられている今日、その算定基準となる薬価基準価格と、実際に医療機関が購入している実勢価格との乖離が大きな社会問題となつている。
 本来、薬価基準価格は医療機関の購入価格と同一であるべきであるが、多年の指摘にもかかわらず、依然としてその差が縮小していないことは各種の統計によつて明白である。
 医薬品は疾病の治療に不可欠なものであるが、このような状態が存続することは、国民の医療不信を招いており、薬価基準の不合理を解消することは何にも増して緊急を要する課題と考える。
 従つて、次の事項について質問する。

一 昭和五十三年七月に実施した薬価調査に基づく全面改正はいつ行うのか。
  本年二月衆議院予算委員会の私の質疑において、四月中には集計結果を公表するとしているのに、五月に入つても公表されないのは、国の怠慢ではないか。
二 それに基づく値下げ幅は何パーセントに達するのか。
  特に乖離の大きいと考えられる抗生物質、消炎酵素剤、抗がん剤については、繁用品目を挙げて各々の値下げ幅を示されたい。
三 調査から改正までの期間が長すぎるが、この期間を短縮するための手段を考えるべきではないか。
  当方の、試算では一〇パーセントの値下げで月三百五十億円の節約になる。財政緊迫の折に、今回のように二十数ヵ月も放置したのでは、莫大な国費の浪費になる。その責任は、それを決定することになつている厚生大臣のものとなるが、責任の重大性をどのように受けとめているのか。
四 調査の公正さを阻害している大きな原因の一つに、調査に法的根拠が与えられていないことが挙げられるが、国はそれを改善する意思を持つているかどうか。
  また、虚偽の報告に対しては罰則をもつて当たるべきと考えられるが、その点についてはどのように考えているのか。
五 現行算定方式である九〇パーセントバルクライン・オンライン法では、流通混乱を引き起こしやすいので、二倍の法則と共に廃止する意思はあるのかどうか。
  その場合に、国民に最も分かりやすい総数量加重平均値法を採るべきであると考えるがどうか。
六 国税庁の調査で明るみにでた、医薬品をめぐる汚れた実態を改善するため、医薬品取引法を制定する必要があると考えられるが、国はそれについてどのように考えているのか。
  また、その調査で試薬品添付の事実が明白になつたものについては、昭和四十五年十二月の中医協の決定に基づいて薬価基準から削除すべきであると考えられるが、どのように処置をしたのか。
七 医薬品取引を混乱せしめている今一つに、プロパーの資質が挙げられる。国はその資格の制度化を検討すべきであると考えられるが、その点についてはどのように考えているのか。

 右質問する。





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