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昭和五十五年七月二十五日提出質問第四号
徴兵制問題に関する質問主意書
右の質問主意書を提出する。
昭和五十五年七月二十五日
提出者 稲葉誠一
衆議院議長 福田 一 殿
徴兵制問題に関する質問主意書
徴兵制問題に関する左記の質問に対して回答されたい。
二 徴兵制度には、大きく分けて平和時からの常時徴兵制度と戦時における有事徴兵制度の二つがあると思われるが、憲法、自衛隊法等現状の日本の法体系において
@ 常時徴兵制度は可能なのかどうか。
A 有事徴兵制度は可能なのかどうか。
それぞれの可否について、条文上の関連を明らかにされたい。また、@、Aいずれも法理上の限界があるとした場合、それは、政府においては、将来にわたつて政策上もとりえない措置としているのかどうかを明示されたい。
三 自衛隊の現状は、平和時においてさえ、欠員状況の現状があるなど志願制が限界にきている。加えて、戦時には損耗率の激しい戦闘を予想せざるを得ないとすれば、この損耗率に見合つた相応の兵力増強計画として、現行の志願制を補充強化するいかなる方策を政府はとつているのか。また、その方策が徴兵制をしくことなしに可能であると考えているのかどうか。
四 徴兵制度をかりに施行する場合には
@ 憲法の改正が必要になるのかどうか。
A 徴兵制度のための新たな法律が必要なのかどうか。
B 現行の自衛隊法との関連はどうなるのか。
五 戦時を想定した有事徴兵制度を施行するとした場合、その強制措置を可能とする法律として、どのようなものを予想、研究、準備しているのか明らかにされたい。
右質問する。