衆議院

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昭和五十六年六月二日提出
質問第四一号

 中学校英語教育の授業時数に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和五十六年六月二日

提出者  山原健二郎

          衆議院議長 福田 一 殿




中学校英語教育の授業時数に関する質問主意書


 文部省学習指導要領の改訂に伴い、中学校における外国語(英語)教育の標準授業時数が今年度から週三時間となつた。外国語(英語)は、文部省指導要領では「選択教科」とされているにもかかわらず、大学高校の受験科目に位置付けられており、一番差のつきやすい科目として受験生に苦渋を強いている科目でもある。更に、日常の授業においても、ついていけない生徒の多い教科となり、英語の補充学習のために塾に通う生徒が多いと言われている。
 語学は本来、学習の初期において、できる限り毎日反復練習することがその習得のために不可欠であり、また、学習者の一学級当たりの人数も二十人程度が適当であると言われている。こうした点からも、中学校における外国語(英語)の標準授業時数が週三時間に減らされたことは、「四十人学級」化が十二年という長期計画となつていることと併せて、黙視できない問題である。静岡県やその他の県の例でも、「週三時間」授業は英語教育を効果的に進める上で、決定的に問題のあることが関係専門家の間で明らかにされている。
 従つて、中学校の外国語(英語)授業の「週三時間化」問題に関連して、次の事項について質問する。

一 昭和五十六年度の各都道府県における公立中学校の外国語(英語)の履習授業時数の実態はどうなつているか。週三時間になつた学校数と全体の中での割合、また、週四時間教えている学年のある学校数と全体の中での割合について、各都道府県別に答えられたい。
  更に、国立大学附属中学と私立中学校における外国語(英語)の履習授業時数の実態についても調査の上報告されたい。
二 外国語学習は、授業以外の学習環境が他の教科と比べても極めて少ないことに加え、学習初期においてはできるだけ毎日反復練習を必要とするものである。このような教科の独自性を考えた場合、なにゆえ中学校英語の授業時数を週三時間にしたのか問題のあるところである。今日、英語教育を一層充実させて欲しいとする期待が父母の間にも大きくなつており、中学校英語をなぜ週三時間にしたのか、その理由をできるだけ具体的に答えられたい。
三 文部省学習指導要領では、外国語は「標準週三時間」とされているが、このことは、すべての学校での外国語教育は三時間で行えという主旨なのか、明確にされたい。
  教育課程編成については、各学校が創意工夫を生かして行うものとされている。ところが、学校において十分検討した結果、「週四時間英語を教える」ことに全校一致で結論をみたにもかかわらず、教育委員会からの強力な行政指導のために「週三時間にさせられた」という事例が少なくないと聞くが、それは文部省の行政措置によつてなのかどうか。事実であるとすれば、どのような根拠に基づいて行つているのか。かかる教育委員会の行政指導が教育課程編成の在り方からして正しいとみるのかどうか。正しくない、とすれば是正措置をとるのか。また、「各学校の創意工夫を生かした教育課程の編成」をいう以上、各学校の三時間にこだわらない教育課程編成を認めるのかどうか。各々について答えられたい。
四 中学校英語の授業時数は週三回になつたが、文部省指導要領で示した教育内容も精選して減らしたということである。ところが、中学校一年の場合をみると、実質上減つた文法事項は「比較」だけで、従来それに充てられていた時数は年間約十時間であり、週三時間になることによつて減つた時数が年問三十五時間となることを考え併せると、むしろ教育内容は増大していると言わざるをえない。これではますますついていけない生徒が増え、ひいては「非行」を増長させないとも限らない。このことについてどう考えるか、答えられたい。

 右質問する。



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