衆議院

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昭和五十六年十一月十二日提出
質問第九号

 訪問販売に伴うトラブル発生に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和五十六年十一月十二日

提出者  藤田スミ

          衆議院議長 福田 一 殿




訪問販売に伴うトラブル発生に関する質問主意書


 訪問販売、割賦販売、また先物商品取引等によるトラブルが後を絶たないが、特に訪問販売によるトラブルは近年激増の傾向にあり、近畿二府四県の消費生活センターへの苦情件数でみても、七七年約三千件、七八年約四千七百件、七九年約六千件と急速に増加している。
 本年九月、大阪市に本社を持つ大型学習塾チェーン「日本教育研究センター株式会社」が倒産したが、これによつて訪問販売に伴う典型的なトラブルが発生している。この「日本教育研究センター」は近畿一円を中心に約三百ヵ所の塾を持ち、訪問により小・中学生を中心に塾への入会を誘い、入会者に対しては、中国信販株式会社(本社 岡山市)のクレジットによりテキストやカセットテープなどの高額な教材を買わせていた。このため、この倒産により塾が閉鎖された事によつて、高額な教材が無用の長物と化したうえ、中国信販への支払いだけが残るという被害者が多発している。
 本事例のように、訪問販売においてはクレジット販売が主流となつているが、訪問販売においてそのほとんどを占める、クレジットカード方式によらない個別の商品ごとのクレジットによる販売方式(個品割賦購入あつせん契約)については、訪問販売法はもちろん割賦販売法においても一切規制されていない。このため、政府は個品割賦購入あつせん契約については、その「標準約款案」を示して業界に対する指導を行つているが、昨年この「標準約款案」を改定、商品の瑕疵担保責任については、従来「商品の瑕疵故障については一切購入者と販売店との間で処理し、購入者はこれを理由に当社に対する支払を怠ることはないものとします。」としていたものを、「商品の瑕疵故障等については、一切購入者と販売店との間で処理し、購入者はこれを理由に当社に対する支払いを拒むことはないものとします。ただし、購入者において、商品の瑕疵又は商品引渡しの遅延が購入目的を達することができない程度に重大であつて、購入者がその状況を説明した書面(資料がある場合は資料添付のこと。)を当社に提出し、その状況が客観的にみて相当な場合にはこの限りではありません。」と変更した。
 そこで以下のとおり質問する。

一 昨年、商品の瑕疵担保責任について新たに加えられた「ただし書き」規定は、商品の瑕疵等が重大な場合であつて販売店が対応しない場合は、購入者がクレジット会社に対して抗弁できることにしたものと解されるが、この「ただし書き」規定を設けた理由は何か。
二 右に述べた事例におけるテキストやカセットテープなどの商品は、塾の教材として塾への入会とセットで販売されたものであり、また、その商品の内容からしても、塾の閉鎖によつてその商品価値が失われたことは明らかである。これは、前述の商品の瑕疵担保責任の「ただし書き」規定に該当する事例ではないか。
三 本事例による被害は、既に判明しているだけでも数百件に上つているが、政府として、どの程度の被害件数及び金額になるとみているか。また、本件に対していかなる対策をとるのか。

 右質問する。



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