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昭和六十年三月十四日提出
質問第二〇号

 EDB(二臭化エチレン)くん蒸代替方法に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和六十年三月十四日

提出者  竹村泰子

          衆議院議長 坂田道太 殿




EDB(二臭化エチレン)くん蒸代替方法に関する質問主意書


 我が国の輸入穀物・柑橘類のくん蒸には、依然としてEDB(二臭化エチレン)が使用されている。EDBは、一九八四年九月、アメリカ合衆国で強い発ガン性等の毒性が確認され、国内においてその使用を全面的に禁止されたくん蒸剤である。
 厚生省は、このEDBが消費者の口に入る段階では残留しないことを前提として、入港時における残留検査及び各自治体での市場の抜き取りによる残留検査というダブル・チェックを行つてきた。一九八四年四月五日の社会労働委員会では、厚生省の竹中政府委員が、このダブル・チェックによつてEDBの残留は完壁に防いできたし、また防ぎうると明言している。
 しかし、同年三月札幌市衛生局の調査では、入港時の残留規制値〇・二二PPMをも上回る〇・一五PPMのパパイヤが市内で発見されるなど、残留検査の実態は、かなりずさんなものといえる。
 その後、厚生省は、入港時における検査強化を図る一方、さらに穀物・柑橘類の残留規制値を厳しくする方針を打ち出した。確かに、これによつて入港時の検査は、若干強化・適正化されると思われるが、消費者の口に入る段階での残留検査は、分析機器の精度や人員の問題で各自治体の公衆衛生行政の能力をはるかに超えたものである。
 アメリカ合衆国における使用の全面禁止が、同じ事情を反映したものであつたばかりでなく、厚生省も問題の重大性にかんがみ、一九八五年一月十日、専門家による「EDB検討委員会」の答申を受けて、厚生省生活衛生局長名でくん蒸剤の使用許可の主務官庁である農林水産省農蚕園芸局長宛に、EDBくん蒸に代わる方法の採用を促進するよう通達を発している。
 この点、ひとりの消費者として私は、発ガン性の高いEDBくん蒸に代わる方法の研究・採用の促進を重要だと考える。
 従つて、次の事項について質問する。

一 EDBくん蒸代替方法の研究は、現在どの研究機関で行われているか、また行おうとしているか、明らかにされたい。
二 研究内容について、現状で考えられるEDBくん蒸代替方法には、どのようなものがあるか、具体的に列記されたい。
三 EDBくん蒸代替方法の研究は、いつから開始されたか、また開始しようと考えているか、具体的に明らかにされたい。
四 EDBくん蒸代替方法の研究は、いつまでに完了させるつもりか、具体的に明らかにされたい。
五 植物防疫法施行規則中に明記されている、EDBくん蒸規定の再検討を現在行つているか、また行う予定があるか。予定があるとすれば、いつごろを予定しているか、またないとすればその理由は何か、具体的に明らかにされたい。
六 EDBくん蒸代替方法の採用を、いつごろまでに結論するのか、具体的な日程を明らかにされたい。

 右質問する。





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