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昭和六十一年三月五日提出
質問第七号

 円高及び原油価格低落にともなう電力料金の値下げに関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和六十一年三月五日

提出者  辻 一彦

          衆議院議長 坂田道太 殿




円高及び原油価格低落にともなう電力料金の値下げに関する質問主意書


 北陸繊維産業の主力生産品である合繊織物の輸出比率は七〇%と高率で、輸出の好・不調により産地及び地域経済に大きな影響を与えている。
 北陸繊維産業は、世界的な天然繊維指向と中東向輸出の減少、急速な技術革新と生産能力の拡大などにより、ここ数年深刻な不況に見舞われている。このような中で、北陸繊維産業は操短、設備の共同廃棄、在庫凍結事業等による需給調整と新製品の開発による需要喚起に全力をあげ、昨年秋口には不況は大底を打つたものとみられていた。
 しかるに、九月下旬のG5以降の急速な円高の進行により、輸出成約数量のダウン、単価のダウン等が表面化し、北陸繊維産業の不況は一段と悪化し、特に量産品においては、円高による受注減、加工賃ダウンで戦後最悪の状況を迎えている。加えて競合関係にある韓国、台湾との競争ポジションも厳しくなり、競争力を失い受注がストップ状況となつた。散見的に呈示されている工賃は、量産品関連では採算ラインの二分の一以下、物によつては三分の一以下という経営が全く成り立たない低水準となつている。しかも、四 ― 六月の受注は更に一段と悪化すると言われており、北陸繊維産地は円高を要因とし、かつて経験したことのない未曽有の不況に突入しつつある。
 このような中で、電力業界は急速な円高により巨額の円高差益を得ており、加えて原油価格の値下がりにより膨大な利益を得つつある。円高がG5以来、強力な政策によつてもたらされ、その結果、一方では決定的打撃を受けている合繊織物はじめ輸出関連中小企業が有り、片方においては円高により巨額の利益をあげている電力産業がある。このような不公平は政策により是正されるべきものと考える。
 よつて左記三点につき質問する。

一 円高により電力業界が受ける年間円高差益並びに原油価格の値下がりによる電力業界の利益はいくらとみるか。
二 円高による電力業界の差益を吸い上げ、これを円高により決定的打撃を受けている輸出関連中小企業に対する対策に充てる考えはないか。
三 特に生産コストの中に電力料金の占める割合の高い繊維はじめ輸出関連中小企業に対し、電力料金の値下げをすべきでないか。

 右質問する。





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