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昭和六十二年三月十一日提出
質問第一四号

 採卵養鶏の生産調整とヤミ養鶏の進出による卵価暴落に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和六十二年三月十一日

提出者  竹内 猛

          衆議院議長 原 健三郎 殿




採卵養鶏の生産調整とヤミ養鶏の進出による卵価暴落に関する質問主意書


 採卵養鶏においては、過去行政指導を無視した大規模増羽が行われていたが、昭和四十九年以来、行政指導による鶏卵生産調整が実施され、五十三年には国会で決議も行い、行政指導の強化並びに日本養鶏協会が中心となつた養鶏生産者の自主的取組みの強化など官民一体による鶏卵の計画生産の推進が図られてきた。
 ところが最近、鶏卵販売業者によつて全国各地に養鶏場作りが計画され、既に愛知県渥美町及び島根県羽須美村などで大規模養鶏場の建設が開始されている。
 また、二月二十三日には安定的に推移してきた卵価は全国的に急落し、四十七年七月当時の百十円となり、十四年七ヵ月ぶりの安値に暴落した。
 鶏卵販売業者による養鶏場の設立は計画生産の枠組みを破壊し、官民一体による養鶏業界安定化を推進している業界に大混乱を巻き起こすものであり、まじめな養鶏農家に極めて大きな打撃を与え、経営不安を促進するものと考える。
 従つて、次の事項について質問する。

一 愛知県養鶏協会、愛知県農協中央会は、六十一年九月二十九日鶏卵販売業者と深い関係をもつ愛知県渥美町での無断増羽農場建設に反対する大会を開き、飼料及びヒナ業などにも計画生産の推進に協力するよう決議したが、現在、飼料・ヒナとも同農場に供給されており供給者については不明である。農場立入り調査によりこれらの供給者の氏名を明らかにされたい。
二 愛知県渥美町及び島根県羽須美村でも農林水産省の行政指導を明らかに無視した大規模農場であるにもかかわらず、建築確認申請は受理されている。
  これは、鶏舎建設の認可は建設省であり、農林水産省の行政指導が十分に効果をあげ得ていない証拠である。
  そこで、農林水産省・建設省における連携は、養鶏場建設についてこれまでどのような対応をしてきたのか具体的に示されたい。
  また、養鶏の生産調整の必要性はますます高くなつているが、今後、無断増羽農場建設に対してどのように対応するのか明らかにせよ。更に現在建設中の無断増羽農場への指導はどうするのか示されたい。
三 社会党は、以上のような事態を未然に防ぎ、全国の養鶏農家の生産調整と行政指導とを合せた官民一体の力で価格の王様といわれる卵価を安定的に維持するために、公明党、民社党と共同し、鶏卵の需給の安定に関する法律案を提出した。しかし政府は営業の自由、又は独占禁止法との関係等を盾に、成立をみなかつたが、その代わりに極めて厳重な羽数調査を行つた結果、全国的に一千万羽以上のヤミ増羽が明らかとなつた。この無断増羽者に対する措置と、無断増羽のために卵価の暴落を招いていることの対策と行政措置を示せ。

 右質問する。





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