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昭和六十三年八月一日提出
質問第七号

 日本製不良留め金具の米下院調査員会報告書に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和六十三年八月一日

提出者  坂上富男

          衆議院議長 原 健三郎 殿




日本製不良留め金具の米下院調査員会報告書に関する質問主意書


 新潟日報昭和六十三年八月一日付朝刊の報ずるところによれば、「〔ワシントン三十日共同〕日本などから流入した規格以下の不良留め金具のために、米国の原発や橋から戦車、スペースシャトルに至るまで危険にさらされている ― ― 米下院エネルギー・商業委の調査小委員会(ディンゲル小委員長)は三十日、二年間にわたる不良ボルト、ナット、ねじ類の調査結果の報告書を公表した。小委員会が焦点をあてたのは高炭素鋼で作られた「八・〇規格」と呼ばれる高張力のボルトなど。これらの高級留め金具は建築物、機械、武器、航空機の重要な部分に使用されているが、見かけはそつくりで安い偽物が出回り、報告は「不良部品のためこの三年間で六十一件の飛行機事故が発生、死者も出た」と断定。スペースシャトルにも不良金具が発見されたという。また国防総省では、陸軍のM60戦車千二百台の砲座に不良金具が使用されているのを発見したほか、海軍工場で原潜や空母用の留め金具のストックの五八%が不良と判明するなど、軍事関係で続々と不良品が見つかつた。米原子力規制委(NRC)も「原発に不良な留め金具が使用されていることは長年、承知している」と報告は指摘した。報告によると、問題の不良品のボルト類はほとんどが一九七四年から八五年にかけ日本から輸入されたもので、最近は日本に代わつて台湾、韓国、メキシコ、ポーランドなどから米国に流入しているという。報告は特に「日本は多量の不良金具を生産、輸出しながら、国内では偽物を販売していない」と非難している。ディンゲル小委員長は「何十億個という規格以下の留め金具が米軍や重要な建物に使われていると考えると、大事故が起きなかつたのが不思議だ」と強調。報告でも「留め金具の質向上の努力をしなければ、悲劇が起きるのは時間の問題」と早急な対応を求めている。」と報道されている。
 米下院による調査報告であるので、事実であると思われるが、日本製品に対する信用棄損、対日不信が著しく拡大されるのではないかと懸念される。これに対する調査と対応が緊急の課題であると思料される。
 よつて、次の諸点について質問をする。

一 米下院エネルギー・商業委の調査小委員会(ディンゲル小委員長)の右に関する調査報告書の概要と日本として留意すべき問題点について明らかにされたい。
二 日本製不良留め金具の生産・輸出の実態について明らかにされたい。
三 右に対する日本政府の対応・対策はどうするのか。
四 日本においても、かかる不良留め金具が建築物、機械、武器、航空機、原子力発電所に使用されておらないか、これらに対する詳細な調査・点検の必要性はないか。

 右質問する。





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