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平成元年二月七日提出
質問第五号

 大喪儀竝びに皇位繼承儀禮に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  平成元年二月七日

提出者  滝沢幸助

          衆議院議長 原 健三郎 殿




大喪儀竝びに皇位繼承儀禮に関する質問主意書


 來る大喪儀について、國民の間に種々論議が展開されてゐるが、このこと自體、既に亡き陛下に對して誠に申譯ないことと言はなければならない。かうした中で一月二十四日、政府は大喪儀の實施に關する方針を明らかにした。これまでの經緯からして、葬場へ鳥居が敷設されることになったなどいくつかの点については政府の努力を多とするも、「葬場殿の儀」は皇室の行事とし、「大喪の禮」は國の儀式として行ふなど、尚疑念が殘るので、この際左記の通り質問する次第である。併せて、改元など既に實施された皇位繼承儀禮についても質問したい。

一 「葬場殿の儀」を憲法の政教分離原則に反するといふことで國事となしえない理由を明確に示されたい。
二 昭和三十四年の新帝陛下の御結婚の儀は、「賢所の儀」も含め國事として行はれ、そのことについて、當時の宇佐美宮内庁長官は國會において、政教分離には違反しないと明確に答辯してをられる。「賢所の儀」が國事として實施されても政教分離違反とならず、「葬場殿の儀」が國事だとすれば問題とされると考へてをられることについての整合性について明確な説明をされたい。
三 國や地方公共團體の主催する儀式などが全く宗教とかかはってはいけないものではないとする最高裁判決(津の地鎭祭訴訟、山口の殉職自衛官合祀訴訟)の尊重と今回の「大喪の禮」における宗教色の排除との關係について、政府はいかなる見解を持たれてゐるのか示されたい。
四 鳥居、大眞榊を「大喪の禮」の際撤去する理由を示されたい。その際、日像纛旛や葬場殿の建物などその他の施設や表象物とはいかなる根據をもって區別されたのかを明らかにされたい。
五 鳥居と大眞榊の前で「大喪の禮」を實施したとしても、昭和六十年八月十五日、中曾根首相が實施した靖國神社公式參拜方式と大差なく、いはゆる政教分離原則には抵觸しないと考へるが、政府の見解を示されたい。
六 鳥居や大眞榊の撤去は、喪主であられるとともに國事行爲をなされる新帝陛下の御許可は得られたか。又は御許可を得られる豫定であるかについて明答されたい。
七 崩御直後の皇位繼承儀禮において次のごとく傳統的名稱が變更されたり、使用されなかったりしたが、その理由を明確に示されたい。
 @ 「剣璽渡御の儀」が「剣璽等承繼の儀」と變更されたことについて
 A 「踐祚後朝見の儀」が「即位後朝見の儀」に變更されたことについて
 B 全般的に「踐祚の儀」の名稱が使用されなかったことについて
八 新元號選定に際して、官房長官發表以前に新帝の御聽許は戴いたのか。戴いたとしたならば、何故そのことを公表しないのか、理由を示されたい。

 右質問する。





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