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平成二年六月二十五日提出質問第一四号
集合住宅の駐車場設置に関する質問主意書
右の質問主意書を提出する。
平成二年六月二十五日
衆議院議長 櫻内義雄 殿
集合住宅の駐車場設置に関する質問主意書
四月十三日夜、宇治市槙島町、住宅・都市整備公団の「グリーンタウン槙島」(千百四十三世帯)の住宅棟五階から出火した際、団地内の路上駐車が消防車(はしご車)の進入を妨げ、約十分間、現場に接近できず焼死者を出している。また、京都市西京区の「洛西ニュータウン」(一万千世帯)では、路上駐車のため「引っ越しのトラックが入れない」「駐車場から出られない」「ゴミ収集車が通れない」などの苦情が派出所に寄せられており、道路上に駐車した車の間からの飛び出し事故も問題になっている。
交通白書によれば、この二十年間、全国で運転免許の保有者数は二千六百四十五万人から五千九百十六万人と二・二倍に、自動車保有台数は千八百五十九万台から五千七百九十四万台と三・一倍に急増し、今日、約一世帯あたり二台の保有に至っている。
地方自治体のなかには、指導要綱でマンション建設の際に駐車場設置を義務づけているところもあるが、たとえば、京都市の場合、駐車場設置を住戸が三十までの場合に一台以上、三十を超えると二十戸ごとに一台という基準で現実からかけ離れた状況にあり、急激な車両増加に対応しきれていない。
また、住都公団は、駐車場設置基準はもたず、状況に応じた対応を行っている。京都の府営住宅では、全く設置しておらず、京都市営住宅では住戸の三分の一の設置にとどまっている。
今国会での道交法などの改正からみても、駐車場の増設、とりわけ集合住宅での駐車場の確保は急務であると考える。
よって、以下の質問をする。
二 公営住宅においては、従来駐車場用地取得が補助の対象になっていない。国は、必要な駐車場を確保するため、地方自治体の駐車場用地取得を補助対象とすべきと考えるがどうか。
三 身体障害者で車が生活の必需品となっている方々の駐車場の確保について、国及び地方自治体は積極的な対策をとるべきと考えるがどうか。
右質問する。