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平成五年五月十日提出
質問第一三号

東京都の多摩都市モノレールに関する質問主意書

提出者  大野由利子




東京都の多摩都市モノレールに関する質問主意書


 東京都の二十三区を除くいわゆる多摩地域は、現在人口三百六十六万人を擁し、この地域を一つの県としてみれば、総人口で静岡県に匹敵し、人口密度でも東京、大阪、神奈川に次ぐ第四位であり、人口、面積とも都道府県並みである。
 また、この地域には都心部と比較して多くの緑が残っており、大学やその他さまざまな文化施設が誘致され、今後、一大文化都市としての発展が大きく期待されている。
 しかし、都心部に比べて交通網の整備が大きく遅れており、多摩地域全体の一体化や慢性的な交通渋滞の緩和を図っていくには、都心部より放射状に形成されてきた鉄道や道路を結ぶ、南北方向の公共交通網の整備が不可欠であると考える。
 以上の観点から、現在多摩地域で行われている多摩都市モノレール事業に関して、次の事項について質問する。

一 多摩地域の今後の発展のためには、多摩都市モノレール事業の成功が不可欠だと考えるが、政府としてこの事業をどうとらえているのか。
二 現在着工中である上北台・多摩センター間については、平成九年度の開通を目指しているが、当初の予定より若干工事が遅れていると伺っている。遅れている理由と今後の見通しについて明らかにされたい。
三 昨年の十二月、東京都は多摩都市モノレール事業の次期整備路線について、上北台・箱根ヶ崎間を事業化すべき路線として決定したが、この路線が通る予定になっている武蔵村山市は、鉄道がまったく通っていないという全国でも珍しい市であり、多摩地域でも特にモノレール整備への住民の要望が強い地域でもある。
  よって、早期に事業化決定をすべきだと考えるが、今後の見通しはどうか。
四 また、東京都は多摩センター・町田間及び多摩センター・八王子間を、事業化に向けて導入空間の確保に着手すべき路線として決定し、その他の構想路線も発表している。
  政府としてこれらの路線について、推進していく考えはあるのかどうか。

 右質問する。





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