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平成七年六月九日提出
質問第八号

COGEMAガラス固化残滓仕様の検討に関する質問主意書

提出者  今村 修




COGEMAガラス固化残滓仕様の検討に関する質問主意書


 COGEMAより提示された一九八六年九月一日付け「COGEMAガラス固化残滓仕様」(以下「提示仕様」という。)は電力各社により検討された。
 その結果を電力各社は、原子力安全局に一九八八年一月二一日付け「COGEMAガラス固化残滓仕様に関するお願い」(以下「お願い」という。)で検討をお願いした。
 原子力安全局は電力各社の願い出を検討し、原子力局長名の同年八月三一日付け「COGEMAガラス固化残滓仕様について」(以下「通知」という。)で電力各社の結論は妥当なものであると判断したことを通知した。
 「提示仕様」の科学的な安全性と健全性の証明および保証は、青森県民のみならず世界各国の注目するところであるにもかかわらず、電力各社および原子力安全局の検討資料は未公開となっている。電力各社および原子力安全局が何を検討し、何が妥当であると結論、判断をしたのか不明である。
 従って、「提示仕様」と電力各社および原子力安全局の検討について以下の質問をする。

一 「提示仕様」と貯蔵管理条件について
 1 「提示仕様」は、どのような貯蔵管理形態を想定したものか。それとも貯蔵管理形態は想定していないのか。
 2 「提示仕様」は、日本での貯蔵管理形態「ガラス固化体を抜き出し、九段積みにし五十年間貯蔵管理する」(以下「日本の貯蔵管理形態」という。)を前提とした仕様なのか。
 3 「提示仕様」が「日本の貯蔵管理形態」を前提としていないとすれば、仕様条件の範囲以内で安全に貯蔵管理が可能な施設を設計したということか。
 4 「提示仕様」の内容は、COGEMAが独・ベルギーなど他国に提示した仕様と同じ内容のものか。
二 仕様検討の前提となるガラス固化体の貯蔵管理形態の選択について
  電力各社および原子力安全局の検討は、「海外再処理に伴う返還廃棄物の安全性の考え方等について」
  (一九八七年八月二七日付け原子力安全委員会「決定」。以下「安全性の考え方」という。)に基づいて検討されたとのことである。
  「安全性の考え方」の中では、「返還廃棄物の貯蔵の安全性は、固化体、容器及び貯蔵施設の組み合わせによる閉じ込め性によって確保されるものである。」としている。
  独では「ガラス固化体を容器から取り出さずに、そのまま貯蔵管理する」(以下「容器貯蔵管理形態」という。)ことにしている。ガラス固化体を取り出し管理すると、取り出し時の事故、貯蔵管理時の事故、移送時の事故のリスクがある。
 1 「容器貯蔵管理形態」を採用せず、「日本の貯蔵管理形態」を選択した理由は何か。
 2 八八年当時からガラス固化体の貯蔵管理は、「日本の貯蔵管理形態」とすることにしていたのか。
 3 電力各社は、貯蔵管理形態も含めて「提示仕様」の検討をしたのか。
 4 「日本の貯蔵管理形態」では、貯蔵管理期間五十年後にガラス固化体を最終処分地に移送しなければならない。最低、製造時から返還までの年数と五十年間の貯蔵管理期間までガラス固化体の安全性と健全性の保証が必要となる。
   「提示仕様」では、五十年以上のガラス固化体の安全性と健全性は保証されないとの答弁がある。では、誰がガラス固化体の五十年以上の安全性と健全性を保証するのか。
   誰が、ガラス固化体の安全性と健全性を何年間保証するのか。
三 検討内容について
 1 電力各社の「提示仕様」の検討では、「安全性の考え方」の第二章2の1「返還廃棄物の仕様の評価」に基づいて評価項目をすべて検討、評価したのか。
 2 電力各社の「提示仕様」の検討では、「安全性の考え方」の第二章2の2「貯蔵施設に要求される基本的要件」に基づいて基本的要件をすべて検討評価したのか。
 3 電力各社の「提示仕様」の検討では、「安全性の考え方」の第二章2の3「安全性の評価」に基づいて想定すべき事象および可能性をすべて検討、評価したのか。
 4 原子力安全局の「提示仕様」の検討では、「安全性の考え方」の第二章2の1「返還廃棄物の仕様の評価」た基づいて評価項目をすべて検討、評価したのか。
 5 原子力安全局の「提示仕様」の検討では、「安全性の考え方」の第二章2の2「貯蔵施設に要求される基本的要件」に基づいて基本的要件をすべて検討、評価したのか。
 6 原子力安全局の「提示仕様」の検討では、「安全性の考え方」の第二章2の3「安全性の評価」に基づいて想定すべき事象および可能性をすべて検討、評価したのか。
四 電力各社の結論について
  「お願い」での電力各社の結論は、「仕様に示された項目および数値は妥当」と「廃棄物を安全に貯蔵しうる貯蔵施設を設計することが可能」である。
 1 仕様に示された項目および数値は妥当の結論
  @ 「項目および数値は妥当」とは、何に対して「項目と数値」が妥当なのか。
  A 「妥当」の結論は、「安全性の考え方」のすべての評価項目に基づいて検討、評価をした結果、安全性は保証できると結論したものか。
  B 「妥当」の結論は、「提示仕様」に基づいて製造されたガラス固化体であれば「ガラス固化体を抜き出して九段積みで五十年間貯蔵管理しても安全性と健全性は保証できる。」との結論か。
 2 廃棄物を安全に貯蔵しうる貯蔵施設を設計することが可能である結論は、「提示仕様」に基づいて製造されたガラス固化体を「日本の貯蔵管理形態」で、五十年間貯蔵管理しても安全な施設を設計できるということか。
五 原子力安全局の結論について
 1 「当該仕様に関する貴社の結論は妥当」なものであると判断している。
  @ この判断は、原子力安全局が電力各社の検討した項目および数値を独自に検討、判断したものか。
  A 電力各社が検討した項目および数値で、原子力安全局が独自に検討した項目および数値は何か。
  B 電力各社が検討した項目および数値以外で、原子力安全局が独自に検討した項目および数値は何か。
  C 原子力安全局の検討では、「容器貯蔵管理形態」よりも「日本の貯蔵管理形態」の方が安全であるという検討はしたのか。
  D 原子力安全局の結論「当該仕様に関する貴社の結論は妥当」との判断は、「提示仕様」に基づいて製造されたガラス固化体であれば、「日本の貯蔵管理形態」で安全に貯蔵管理できると判断したものか。
 2 原子力安全局の検討では、「抜き出して九段積みで五十年間貯蔵管理しても安全性と健全性は保証できる。」施設を設計できるか否かの検討はしなかったのか。

 右質問する。



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