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平成七年十二月五日提出
質問第一九号

制限空域に関する質問主意書

提出者  古堅実吉




制限空域に関する質問主意書


 日本の空域は、年間百六十一万機、一日平均四千四百機以上の航空機が航行するにもかかわらず、米軍と自衛隊のための軍事空域が多数設定されているために、きわめて危険な状態におかれている。米軍についていえば、米軍管制空域、軍事訓練空域、海上演習時の訓練空域、その他いわゆる「アルト・ラブ」(アルティチュード・リザベーション)などが設定され、日本の空の主権を大きく侵害している。
 この米軍空域のなかで、とくに“幻の空域”とよばれるいわゆる「アルト・ラブ」については実体が明らかにされておらず、民間航空機の運航に重大な障害をもたらしているので、以下、具体的に質問する。

一 いわゆる固定型「アルト・ラブ」について
 1 いわゆる「アルト・ラブ」には固定型及び移動型があるが、それぞれの正式名称を示されたい。
 2 すべての「アルト・ラブ」の位置及び高度を示されたい。
 3 固定型「アルト・ラブ」の一九九〇年以来の各年次別、各月別発動実績を明らかにされたい。
 4 固定型「アルト・ラブ」の設置理由は主としてSR71の活動のためといわれてきたが、SR71がいなくなったいま存在理由はないといわなければならないが、なぜ存続させているのか、その目的、設置理由を明らかにされたい。また、アメリカと廃止交渉にふみきるべきではないか。
 5 固定型「アルト・ラブ」の存在は航空図にも掲載されないために、飛行回避・迂回指示があっても民間機乗務員はその存在すらわからない。告示してその所在を明らかにすべきではないか。
二 いわゆる移動型「アルト・ラブ」について
 1 移動型「アルト・ラブ」が設定されてきた地域ごとに、その位置及び高度を示されたい。
 2 すべての移動型「アルト・ラブ」の一九九〇年以来の各年次別、各月別発動実績を明らかにされたい。
 3 移動型「アルト・ラブ」は、いったい何のために設置するのか、その目的、理由を示されたい。
 4 米軍機の行動のたびに、民間機の航行を回避させることは、事実上の米軍専用航空路設定にあたる。民間航空機の運航にとって障害となる移動型「アルト・ラブ」は早急に廃止する必要があると思うが、アメリカと廃止交渉を行う考えはないか。
三 いわゆるオクタゴンについて
 1 房総半島沖に設置されている米軍の海上演習時の訓練空域、いわゆるR ― 一一六に隣接した部分に通称「オクタゴン」という空域があるが、この「オクタゴン」の正式名称を明らかにされたい。また、これはいわゆる「アルト・ラブ」と呼ばれている空域と同じものなのか、その性格を明らかにされたい。
 2 「オクタゴン」の位置及び高度、広さを明らかにされたい。
 3 「オクタゴン」はこれまで公表されてこなかったが、その理由について説明されたい。
 4 米軍はこの「オクタゴン」でいったいどういう訓練、活動を行っているのか。
 5 民間機に同地域内飛行の回避を指示した実績を、一九九〇年以来の各年次別、各月別ごとに明らかにされたい。
 6 近傍の航空路を飛行する民間機は、気象状況の激変等からこの地域内飛行を余儀なくされることもありうる。「オクタゴン」の位置等を告示で明らかにすべきではないか。
 7 「オクタゴン」のような告示されない米軍使用空域が他にあれば明らかにされたい。

 右質問する。





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