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平成九年十一月十二日提出
質問第一〇号

米子市が誘致を予定している「場外馬券売り場(ウィンズ)」に関する質問主意書

提出者  岩國哲人




米子市が誘致を予定している「場外馬券売り場(ウィンズ)」に関する質問主意書


 鳥取県米子市崎津工業団地において、現在米子市が場外馬券売り場(ウィンズ)を誘致しようとしており、地元では大きな議論となっている。この問題について以下質問する。

一 JRA(日本中央競馬会)の事業範囲について
 1 JRAでは、米子市進出にあたり、地元対策として、市の要望により野球場、サッカー場などを整備して貸し出すことを検討しているようだが、不要な土地を購入してウィンズの本来の運営に関係のない目的のために使用することは、日本中央競馬会法第一条に違反するのではないか。
二 新たな特殊法人の設立について
 1 JRAでは、米子市に進出する場合、新しく別会社を設立して対応することを検討しているが、その理由(何故、別会社にしなければならないのか)は何か。また、JRAが別会社を設立出来る法的根拠はあるのか。あるとすれば説明されたい。
 2 行政改革の一環として、特殊法人の見直しが進められようとしている中で、新たな関連法人の設立が許可されるのか。
三 不必要な投資を行うことについて
 1 米子市では、誘致にあたり、野球場、サッカー場などの整備も含め、一八haの購入を希望している。仮に、ウィンズを設置するとしても、駐車場を含め、ウィンズ関連施設として必要な面積は多くても八ha程度であると聞いている。地元自治体の要望とはいえ、一〇haは本来不必要な土地であり、金額的には約一五億円から二〇億円程度と推定されるが、この財政多難な時期にそのような投資は許されるのか。
四 ウィンズの地方展開について
 1 そもそも公営競馬は、戦後の財政難の時期に畜産振興を図る上での資金確保の目的で始まったものと承知している。最近では若者の中でもブームとなっているが、競馬は公営とはいえ、所詮はギャンブルである。日本の将来を考える時、売上の一部を社会に還元することを口実に、これ以上ギャンブルを広めるような方策はとるべきではないと考えるが、見解はどうか。
 2 地方自治体が誘致することの背景には、活性化と経済効果が期待されることが挙げられている。しかし、経済効果の観点では、結局はその地域のお金を中央に吸い上げることになり、長期的にはむしろ地域経済を衰退させることになる。JRAの売上を伸ばすための地方展開はこの際見直すべきだと考えるが、見解はどうか。
五 用途地域の変更手続きについて
 1 米子市は崎津工業団地(工業専用地域)に場外馬券売り場を誘致するにあたって、都市計画法に基づく用途変更手続きを行おうとしている。すなわち、三八・九haを準工業地域に変更しようとしているが、一八haを場外馬券売り場に売却できるとしても、残り二〇・九haへのアミューズメント施設建設の具体的青写真は全くない。もし、全体の利用計画が曖昧なままで用途地域を確定してしまうと、土地利用の選択肢を狭めることとなり、崎津工業団地の土地問題の解決をより困難にする恐れがある。用途変更を認可する場合の利用計画は、どの程度の具体性が必要なのか。具体性を示す資料はどの程度要求するのか。

 右質問する。





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