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平成十年九月二日提出
質問第九号

低用量経口避妊薬の認可に関する質問主意書

提出者  末松義規




低用量経口避妊薬の認可に関する質問主意書


 現在、日本の女性は有効かつ安全な避妊手段の幅が狭く限定されている。また、人工中絶した女性の多くが心身のバランスを損ない、困難な状況に置かれているとの報告もある。
 そこで、使用に関する十分かつ的確な情報が使用者に提供されることを条件に、女性が低用量経口避妊薬、いわゆるピルを一般的に使用することが可能となることは、これら女性に関わる問題の解決に資するものと考える。
 さらに近年、同薬の副作用研究の進行に伴って向上した安全性と高い避妊効果を加えて鑑みることが重要である。
 従って、次の事項について質問する。

一 日本以外の国では低用量経口避妊薬(ピル)は医師の処方によって広く使われているが、日本では禁止されているというのは事実か。事実であるとすれば、日本人女性にのみ認められないという医学的根拠はあるのか。
二 現在、中用量のピルが医師の処方で避妊に使うことが認められているのに、低用量のピルの使用は認められないのはなぜか。
三 世界保健機関(WHO)、国際家族計画連盟(IPPF)等の国際機関や、米国食品医薬品局(FDA)をはじめとする世界各国政府は既にピルの安全性と有効性を認めていることを、日本政府および中央薬事審議会はどのように認識しているのか。
四 中央薬事審議会は、既に八年以上ピルの審議をしている。通常の医薬品の審査は平均十八ヶ月といわれるので異常な長さといえるが、この異常な長さにつき合理的な理由はあるのか。
五 ピルの審査において、海外の臨床試験データは使用されているのか。使用されているとすれば、それらはどのような位置づけで、どの程度使用されているのか。

 右質問する。





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