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平成十年十二月十四日提出
質問第一四号

海上自衛隊特務艇「ひよどり」及び後継新造艇に関する質問主意書

提出者  枝野幸男




海上自衛隊特務艇「ひよどり」及び後継新造艇に関する質問主意書


 財政再建という大きな目標のために、財政構造改革と同時に、全体の予算から見れば大きな額ではなくても、ひとつひとつの無駄を厳しくチェックしていくことが国会や各省庁に求められている。
 そんな中、防衛庁はこれまで使用してきた特務艇(迎賓艇)「ひよどり」の後継として約二六億円をかけて新たな接待用艦船の建造を行っている。既存の艇を接待用に改造した現有「ひよどり」の存在にも大きな疑問があるが、ましてやこの財政難の折、接待用の艦艇を新造することなど、とうてい容認できる話ではない。海外諸国の海軍等が同様の艦船を所有しているのであれば、検討の余地もあるが、そうした例はほとんど見あたらない。調達本部の不正問題で防衛庁の信頼が失墜する中、こうしたおかしな話を容認することは、本来本当に必要な防衛力の整備へも国民の理解が得られないというような事態さえ想定される。防衛庁は、この問題について国民にきちんと説明するべきと考える。
 したがって、次の事項について質問する。

一 現有の特務艇「ひよどり」について
 (一) 特務艇「ひよどり」の任務・用途は何か。
 (二) このような任務・用途の艦艇を所有するに至った経緯はどのようなものか。
 (三) 九五年から九八年にかけての四年間のこの艇のすべての使用実績について出航の日付・時間、帰港時間、航海の目的、乗船者数(船員、防衛庁側、接待・広報等の対象者それぞれ)、国外来賓及び日本の公務員が接待・広報等の対象であった場合はその氏名と当時の役職、食事・酒類の提供の有無を述べよ。
 (四) 食事は船内で調理するのか。それとも、陸上で調理して持ち込むのか。または、外注するのか。
 (五) これまでの防衛庁と私のやりとりの中で、「すべての使用実績を列記せよ、特に公務員の乗船については氏名・役職を付す」との要求に対し、一一月四日付けの防衛庁長官官房総務課からのFAXには、国家公務員等の乗船は記されていない。また、政府委員室を通じて「ご指摘の官官接待については、どういったものが官官接待にあたるかは定かではないが、防衛庁・自衛隊においては、広く海上自衛隊のことをご理解いただくため、各種活動の一環として様々な方を乗船させているところであり、いわゆる官官接待を目的とした活動を行っているわけではない。」との見解をペーパーでいただいているが、これらの回答・見解は現在でも変わらないか。変わるとすれば、経緯を説明せよ。
 (六) 前記の回答にたびたび登場し「体験航海」を行っている「防衛懇話会」とは、どのような会か。また、「自衛隊後援団体」とは具体的にどのような団体を指すのか。それぞれの会の目的、メンバー、活動などを述べよ。
 (七) この艇の常勤の乗員は何名か。役割ごとに述べよ。
 (八) この艇の維持費は、乗員の人件費、燃料費、修理費等年間いくらか。過去三年間について述べよ。
 (九) この艇に、航海日記等は存在するか。存在するとすれば、私の閲覧及び公開などは可能か。可能でないとすれば、その理由は何か。
 (十) 同様の艇を海外各国の海軍等は所有しているのか。把握できる限りの例を述べよ。
 (十一) こうした艇を所有しないことが、外交儀礼上問題となると考えるか。
二 新造の後継特務艇について
 (一) この艇を新造することとした経緯を述べよ。
 (二) 建造の総予算はいくらか。
 (三) 財政再建のもと、大蔵省はこの予算をどのように査定・承認したのか。
 (四) この予算の国会審議の前に、国会議員に、この特務艇の建造について質問を受けたり、説明をしたことはあるか。
 (五) この艇の建造を請け負った会社・工場はどこか。また、この社が請け負うこととなった経緯を述べよ。

 右質問する。





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