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平成十一年二月二十二日提出
質問第一一号

ダム事業に伴う生活再建関連事業に関する質問主意書

提出者  佐藤謙一郎




ダム事業に伴う生活再建関連事業に関する質問主意書


 国は、平成九年度からダム建設事業等に関する総点検、平成十年度から公共事業再評価システムによるダム建設事業等の再評価を実施している。その総点検や再評価は、事業継続の是非について真摯に国民の意見を聞くものではないという疑問が聞こえている。しかしながら、事業の必要性や費用対効果などに基づき、事業継続の可否に判断を下すことは不可欠である。その際、留意すべき点が見受けられる。ダム水没予定地の生活再建関連事業である。
 一たびダム建設が計画されると、水没予定地住民は長期にわたり、生活基盤、生活設計に影響を受ける。再評価によりダム事業が中止または休止になれば、それらが再び影響を被ることは想像に難くない。したがって、住民の同意を取り付けた後、長年が経過したダム事業の見直しをするにあたっては、それら住民の苦痛や混乱を緩和する施策が必要である。
 その観点から、以下、質問する。

一 代替地の造成計画がすでに定められているか、またはその造成工事が行われているダム事業が総点検または再評価の結果、中止または休止になった場合、中止または休止後も代替地の造成を進める可能性について国は検討したことがあるか。検討したことがあれば、その結果を明らかにされたい。もし検討したことがなければ、なぜか、理由を明らかにされたい。
二 補償基準がすでに妥結しているダム事業が総点検または再評価の結果、中止または休止になった場合、中止または休止後も、水没予定地の人々に対して補償基準どおりの補償を行う可能性について国は検討したことがあるか。検討したことがあれば、その結果を明らかにされたい。検討したことがなければ、その理由を明らかにされたい。
三 補償基準が未だ妥結していないが、地元と移転同意の協定が結ばれているダム事業が総点検または再評価の結果、中止または休止になった場合、中止または休止後に、水没予定地の人々と補償基準を取り決めて補償を行う可能性について国は検討したことがあるか。検討したことがあれば、その結果を明らかにされたい。検討したことがなければ、その理由を明らかにされたい。
四 付替道路の計画がすでに定められているか、またはその工事が行われているダム事業が総点検または再評価の結果、中止または休止になった場合、中止または休止後も付替道路の工事を進める可能性について国は検討したことがあるか。検討したことがあれば、その結果を明らかにされたい。検討したことがなければ、その理由を明らかにされたい。
五 水源地域対策特別措置法による水源地域整備計画がすでに定められているダム事業が総点検または再評価の結果、中止または休止になった場合、中止または休止後も水源地域整備計画どおりの事業を進める可能性を国は検討したことがあるか。検討したことがあれば、その結果を明らかにされたい。検討したことがなければ、その理由を明らかにされたい。
六 水源地域対策特別措置法のダム指定はされているが、水源地域整備計画が未だ定められていないダム事業が総点検または再評価の結果、中止または休止になった場合、中止または休止後も、水源地域整備計画と同様の地域整備計画を定めて事業を進める可能性を国は検討したことがあるか。検討したことがあれば、その結果を明らかにされたい。検討したことがなければ、その理由を明らかにされたい。
七 水源地域対策基金による事業計画がすでに定められているダム事業が総点検または再評価の結果、中止または休止になった場合、中止または休止後もその事業計画どおりの事業を進める可能性を国は検討したことがあるか。検討したことがあれば、その結果を明らかにされたい。検討したことがなければ、その理由を明らかにされたい。
八 ダム基本計画(事業計画)は未だ策定されていないが、ダム起業者や地元自治体が水没予定地の人々にすでに生活再建計画を提示しているダム事業が、総点検または再評価の結果、中止または休止になった場合、中止または休止後もその計画に基づいて生活再建事業を進める可能性を検討したことがあるか。検討したことがあれば、その結果を明らかにされたい。検討したことがなければ、その理由を明らかにされたい。

 右質問する。





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