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答弁本文情報

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昭和二十四年十一月四日
答弁第一号
(質問の 一)

  内閣衆甲第六二号
     昭和二十四年十一月四日
内閣総理大臣 吉田 茂

         衆議院議長 (注)原喜重(注) 殿

衆議院議員並木芳雄君提出国鉄サービス改善に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員並木芳雄君提出国鉄サービス改善に関する質問に対する答弁書



一 南武線は、会社時代は一〇 ― 一五分間隔であつたが、現在では約七分間隔に短縮されかなり輸送力が増強されて来ているが、それでも現在最高混雑時は約二八〇%の乘車効率を示している。これは決して満足すべき状態ではないが、京浜、山手、総武等の各線も大体同程度の乘車効率を示しているので、これについてはひとり南武線のみならず、電車線全般について考えなければならない問題である。これが緩和は現在車両の整備による休車の減少や、車両運用の昂上等の方法により車両をねん出し、逐次編成の増大並びに増発をなすべく努力中である。

二 五日市線は、九月の時刻改正を機会に従来よりも一往復増加した。これでは、未だ充分でないと考えるが、予算の関係もあり、早急にこれ以上の増発を行うことは容易でないが、極力沿線利用者の要望に応えるよう、国鉄に善処方指示したいと考える。電化については政府もかねてから検討し、輸送量の多い線区、大都市近こう線、隧道箇所及び勾配の多い線区等から実施することにしているが、五日市線は差当つて電化の計画はない。民営になれば、電化されるかどうかは確言できないが、現下の経済状勢からして仮に民間に拂い下げられたとしても多額の投下資本を必要とする電化が利用者に対する負担の増加を見ることなしになされるか否かは疑わしい。むしろ、国営という大傘下において管理されていた方が電化の機会は、早いと考える。
  なお、拜島駅連絡通路の改修は、工事予算僅少のため今年度は実施困難であるが、来年度には実施できるよう努力中である。

三 八高線の輸送状態は、大体他のローカル線と同様な状態で、特に輸送力の逼迫を認めていないから、増発する計画はないが現在の列車が通勤時間に具合が惡ければこれが修正については研究考慮する。

四 青梅線の電車を全部氷川まで延長運転することは、望ましいことではあるが、同線区の変電所施設が弱少なため技術的に不可能であるので、これが増強をなすべく努力中である。
  東京までの直通電車を増加することは、立川駅の構内改良を要することや、電源の関係から早急に実施困難であるが目下研究中である。

 右答弁する。




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