衆議院

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昭和二十五年七月二十五日受領
答弁第七号
(質問の 七)

  内閣衆質第七号
     昭和二十五年七月二十五日
内閣総理大臣 吉田 茂

         衆議院議長 (注)原喜重(注) 殿

衆議院議員(注)田甚太(注)君提出供出米の問題並びに朝鮮内戰による貿易に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員(注)田甚太(注)君提出供出米の問題並びに朝鮮内戰による貿易に関する質問に対する答弁書



一、昭和二十四年産米の供出についてはさきに昭和二十四年十一月二、四五〇千石に達する供出割当減額補正の措置を講じたのであるが、更にその後推定実收高の決定等に伴い、一部の農家については補正割当の完遂すら困難なる事情が判明するに至つたので、二十五年二月一部の県について五六九千石に達する供出責任の免除措置を講じた。しかしながら供出督励の結果、免除措置の実施をまたず正規の保有量を割つて供出を行つた農家もあり又末端における供出割当の不公平等の事由によつて、供出の結果正規の保有食糧に不足をきたす農家も生ずるに至つたので、各府県当局と打合せの上本年四月以降これ等のものに対しては保有食糧の補てんのため、主要食糧を配給する措置を講じてきた。この配給措置はその実施の趣旨に鑑み二種に区分している。その名称、配給数量、配給価格等は左の通りである。

1 供出農家に対する供出食糧の売却措置
 農林省において免責を計画したが、現地における供出督励の結果供出が予想以上に進捗し、免責の実施が不可能となつた府県に対し特に免責に代るべき措置として実施したものであり、その数量は約一三七千石である。売却価格は生産者価格に俵当り六三円(集荷手数料、保管料及び特別指定倉庫加算額)を加算した価格とした。

2 昭和二十四年産米供出完遂に伴う農家配給
 1以外の場合において供出完遂の結果正規の保有食糧に不足をきたした農家を対象として実施しておるものであり、その数量は約一、〇五二千石である。売却価格は生産者の経済的負担と食糧管理特別会計に及ぼす影響等を勘案の上政府の食糧配給公団に対する売却価格によることとしており、三等粳玄米についてみれば、一俵当り生産者価格との間に五八四円の差がある。
 1.及び2.の配給は共に政府から直接生産者に売却する方法により実施しているのであつて、農林省は府県別に配給割当数量を定め、右に基いて、府県が本省の承認を得て月別配給計画を策定し、関係食糧事務所において右計画に従つて月別に売却を実施している。

二、昭和二十四年産米検査数量及び金額

等級別 検査数量(單位俵) 金      額(單位円)
一 等 三七六、五九五 六八八、〇三九、〇六五
二 等 八、三六六、三四一 一五、〇三四、三一四、七七七
三 等 四〇、八六一、二九七 七一、三八四、六八五、八五九
四 等 一七、四三三、三二七 二九、〇六一、三五六、一〇九
五 等 一、二八〇、九一五 一、九七五、一七〇、九三〇
六八、三一八、四七五 一一八、一四三、五六六、七四〇

註 金額中には早期供出政府買入加算額、超過供出特別価額及容器代は加算していない。

三、イ 昭和二十四年度中供出代金支拂総額

二二〇、一六四、一七八、七八九円

ロ 昭和二十五年度中供出代金支拂総額(昭和二十五年七月十七日現在)

二六、六〇〇、〇〇〇、〇〇〇円

四、昭和二十四年度及昭和二十五年度外国米輸入状況は別表(一)、(二)、(三)の通りである。但し、生産国における価格は明らかでない。

五、今春締結した輸入数量十万屯(玄米換算七〇六、六〇〇石)については約九〇、五〇〇屯(玄米換算六三九、五〇〇石)の輸入をみたが、残九、五〇〇屯(玄米換算六七、一〇〇石)については輸入の見込がない。

六、加州米輸入見込(六月は実績)

六   月 二、一〇四 玄米換算 一四、〇九六
七   月 一五、六一三     〃 一〇四、六〇七  
八   月 二二、七二五     〃 一五二、二五七  
九   月 九、五五五     〃 六四、〇一八  
  四九、九九七     〃 三三四、九七八  
  価 格          
    C&F 一一九弗八〇(一石当六、三四二円)
    C・ 一〇七弗三〇(〃 五、六八一円)

なお加州米は朝鮮米輸入杜絶の代替として輸入されるものではない。

七、イ 韓国からの輸入は四月―六月外貨予算は農林物資としては棉実粕、魚粉、海苔等があるが、数量は大量ではなく又物資の必要度からみて輸入の中絶はさして重大な影響をもつていない。輸出については韓国向に押麦六、〇〇〇英屯の積出がSCAPの覚書により決定し、現在までに二、〇〇〇英屯の押麦が横浜から輸出され、残りは近日中に積出の予定である。

  ロ 日韓貿易は、去る六月八日調印された日韓通商協定に基くオープン・アカウントの発効によつて、民間貿易の飛躍的増大が期待されていたのであるが今次の戰乱勃発によつて、その前途は困難視されるに至つた。

  ハ 従つて、新穀年度二十万トンを期待していた韓国米の輸人見込も薄くなつた。その他韓国からは、のり、ふのり、魚等の海産物、マンガン、黒鉛等の鉱産物、米を除く古麻、副蚕糸、種油等の農産物年間九百万ドルの輸入が見込まれていたのであるが、目下釜山港に集積されていて一部日本に向け船積されつつある対日輸出予定物資概算二百七十万ドルを除いては、当分輸入の見込がない。

  ニ 一方新協定の線にそつて、纎維品、機械類、化学薬品、セメント、石炭、板ガラス等年間二千五百五十万ドルに上る対韓輸出が見込まれていたのであるが、戰争遂行に必要な緊急物資を除いては、当面民間貿易は事実上行われないものと予定される。

  ホ もつとも日韓貿易には前記の通商協定に基くオープン・アカウントのほかに、アメリカの対韓援助資金をもつてするE・C・Aのドル、キヤツシユによる買付及び韓国政府の韓国米の対日売却資金その他の保有ドルを中心とする外資購買庁のドル、キヤツシユによる買付等が協定品目のわく外になつている。これらの外ドル、キヤツシユによる戰争遂行に必要な緊急物資の買付は急増が予定されているが、目下のところ如何なる物資が如何なる金額輸出されるかについての具体的計画は、明らかでない。

 右答弁する。



別表1:外国米輸入数量



別表2:外国米輸入価格



別表3:政府所有輸入米持越高


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