答弁本文情報
昭和二十五年十二月八日受領答弁第一一三号
(質問の 一一三)
内閣衆質第一一三号
昭和二十五年十二月八日
内閣総理大臣 吉田 茂
衆議院議長 ※(注)原喜重※(注) 殿
衆議院議員※(注)田甚太※(注)君提出失業対策に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員※(注)田甚太※(注)君提出失業対策に関する質問に対する答弁書
一 現在行われているいわゆる「職よこせデモ」は、單なる職業のあつ旋機関で、大部分の要求項目につき権限を有しない公共職業安定所に集中されていること、又、都道府県よりの報告によれば、「職よこせデモ」の大半が共産党員の指導によるものとなつていること、及びその主要要求事項に就職とは直接の関係がなく極度に政治的目的を有する事項を掲げていることが多いこと等によつて特定の政治目的を有する行動であると思料される。
二 「職よこせデモ」は、現在の失業情勢にその原因を有することは明らかであるので、これが対策としては、わが国経済の振興により失業の根本的解決を図る他、特に公共職業安定所に求職する日雇労働者について、就労機会の増加を図るため、できるだけ失業対策事業の拡大に努めるとともに、併せて日雇失業保險制度の運用の円滑を期することによつて、その保護救済の厚きを図ることとしたい。
右答弁する。