答弁本文情報
昭和二十五年十二月八日受領答弁第一二八号
(質問の 一二八)
内閣衆質第一二八号
昭和二十五年十二月八日
内閣総理大臣 吉田 茂
衆議院議長 ※(注)原喜重※(注) 殿
衆議院議員風早八十二君提出中日貿易の現状に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員風早八十二君提出中日貿易の現状に関する質問に対する答弁書
一 中日貿易計画については、四月−六月、七月−九月予算としてエスクローL/Cによるバーター取引により強粘結炭、螢石、土頁岩、塩、鉄鉱石、無煙炭、滑石、米、落花生、ゴマ、菜種糟、豚毛等約九〇〇万ドルを計画したが、その後順調な進展を見せ四月−十月間バーター取引による許可件数は、自動承認物資を含み強粘結炭、螢石、土頁岩、滑石、塩、鉄鉱石、落花生、桐油、菜種糟、ゴマ、亜麻仁子等約七〇件七〇〇万ドルに達し、同期間における輸入実績は略々三四〇万ドル、他方輸出は鉄鋼製品、機械類等八四〇万ドル、(ストレートのL/C輸出を含む。)である。
二 引合いの主なるものは輸出については鉄鋼製品、非鉄金属製品(銅、真鍮製品)機械工具類(電動機、紡織機部品、車両等)化学製品(薬品、染料)等があり、輸入については大豆、落花生、桐油、亜麻仁子、粘結炭、滑石、塩、ラミー等がある。
三 これらの引合いは、輸出については事前許可を要するもののあることと最近の一般の品薄とにより品目、価格、輸出時期等について必ずしも相手側の要望に応ぜられない状況にある。
輸入については中共側に商品、価格の引合わぬもののあること、輸入に対する見返輸出品の手当困難等の事情があり最近の引合いは必ずしも順調に成立していない。
右答弁する。