答弁本文情報
昭和二十五年十二月八日受領答弁第一三〇号
(質問の 一三〇)
内閣衆質第一三〇号
昭和二十五年十二月八日
内閣総理大臣 吉田 茂
衆議院議長 ※(注)原喜重※(注) 殿
衆議院議員風早八十二君提出南アフリカ、蘭領インド及びインド等との貿易に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員風早八十二君提出南アフリカ、蘭領インド及びインド等との貿易に関する質問に対する答弁書
一 蘭領インド(インドネシヤ)及びインドが最近特に日本製品に対して関税引上げ、価格制限等の処置をとつたという事実はない。南アフリカについては、本年八月二十五日、同国産業の保護及びダンピング防止の理由のもとに綿製品及び羊毛品について大幅の輸入関税引上げを実施した。しかし同国のこれら製品の生産高は実に微々たるもので、産業保護ということは理由にならず、またわが国製品の輸出価格は、外国製品の価格に比較し、廉価ではないので、決してダンピングということはできない。従つて、かかる処置はわが国に対して、事実に即しないものと思われる。
二 処置
政府は、右関税引上げに関する情報を入手後直ちに関係当局を通じ、撤廃方交渉を依頼し、今回の処置撤廃に対し、盡力している。
右答弁する。