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答弁本文情報

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昭和二十五年十二月八日受領
答弁第一三三号
(質問の 一三三)

  内閣衆質第一三三号
     昭和二十五年十二月八日
内閣総理大臣 吉田 茂

         衆議院議長 (注)原喜重(注) 殿

衆議院議員(注)田甚太(注)君提出国民金融公庫の運営に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員(注)田甚太(注)君提出国民金融公庫の運営に関する質問に対する答弁書



 国民金融公庫は、昨年六月一日発足し、貸付は、申込を受理してから大体二週間内外で行うことを目途とし、発足当初は非常に迅速に貸付ができたのであるが、その後逐次申込が増加し公庫の処理能力をはるかに超えるに至つた次第である。これは、大体左の理由によるもので、今後もできるだけ改善に努力したいと考えている。

一 貸出の対象が一般の金融機関から融資を受けることを困難とする中小事業者であるため、信用力が薄弱であり、又新規の貸付が多く、且つ、対人信用に重点をおくため信用調査に特別の困難が伴うこと。

二 貸付は、小口の事業資金であるため、貸付件数は、現在二十五万件の多きに達し、申込件数は、これに数倍し、著しく事務処理を困難にしていること。

三 公庫の人員の整備に努めているが、信用調査が困難であつて、且つ、取扱件数が多いにもかかわらず、現状では少人数でその処理に当らざるをえないこと。

四 公庫の従来の経験に徴すると、借入申込者の三〇%から四〇%までが貸付の適格性を有するが、再三の公庫の増資にもかかわらず、これに応ずる資金の関係で貸付が遅れるものもでてくること。
  これが打開策としては、資金量の増額と機構の整備拡充が必要であり、これについては、たびたび増資と機構の整備拡充が行われ御指摘の点についても漸次改善をみつつある。
  なお、最も早く貸付けた実例としては、申込より約二週間で五万円を貸付けた例があるが、これは、資金が緊急に必要であり、経理内容が非常に明確であつたものである。又最も長く掛つた例としては、申込より約三箇月かかつて四十万円を貸付けた例があるが、これはたまたま営業所の移転等のために連絡に長時日を要したためである。

 右答弁する。




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