答弁本文情報
昭和二十六年三月二日受領答弁第六九号
(質問の 六九)
内閣衆質第六九号
昭和二十六年三月二日
内閣総理大臣 吉田 茂
衆議院議長 ※(注)原喜重※(注) 殿
衆議院議員天野公義君提出東京都内江東方面の水防計画並びに荒川放水路上の橋の建設計画に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員天野公義君提出東京都内江東方面の水防計画並びに荒川放水路上の橋の建設計画に関する質問に対する答弁書
一 江東方面の水害を防止するため、その根本対策として昭和二十四年度より国庫助成の下に東京都をして中川の改修工事を施行せしめ又国直轄工事として荒川筋の堤防強化を施行する等水防に鋭意努力しつつあつて明年度においても引続きこれが推進を期する考えである。
なお昭和二十四年度キテイ台風により同方面の防潮堤は著しい被害をうけ、災害復旧費のみでは将来防潮の万全を期し難いので政府はこれに助成費を加え改良工事を施行せしめつつあるから、これが完成の曉には高潮のおそれも消滅するものと考えている。
二 現在荒川放水路にかかつている橋は、小松川、千住新橋及び建設中の四ツ木橋、葛西橋を除き、江北、西新井、堀切、船堀の四橋は、いずれも木橋であつて、架換の時期に達しているのであるが、いずれも五百メートルを超える長大橋であるために、これが建設にはばく大な工事費を要し、目下見返資金で建設工事中の四ツ木橋も昭和二十六年度においてなお相当の工事費を公共事業費から支出しなければならない実情であつて、予算の部面から早急には実現が困難と思われるので国家財政並びに東京都財政の許す範囲において後年度で逐次建設を行いたいと考えている。
なお江北橋、西新井橋については国庫助成の下に補修工事をなさしめ、堀切橋については都費をもつて両側に歩道を築造する等交通の確保に鋭意努力しつつある。
右答弁する。