答弁本文情報
昭和二十六年五月二十九日受領答弁第七八号
(質問の 七八)
内閣衆質第七八号
昭和二十六年五月二十九日
内閣総理大臣 吉田 茂
衆議院議長 林 讓治 殿
衆議院議員深澤義守君提出所得税徴收の実状に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員深澤義守君提出所得税徴收の実状に関する質問に対する答弁書
所得税の課税については、終戰直後の混乱を脱却した近年においては、できる限り更正決定を避けるために実際調査に基いた申告指導を行い、調査による内示額が納税者の計算と相違する場合は、納税者の申立等により再び調査を行う等実際所得額による適正円満な課税に努めている。質問主意書にあるような事例は、正確な帳簿の備付がない納税者が税務署の調査所得額の引き下げについて取引的な交渉をしようとするために起りやすいものであつて、はなはだ遺憾である。今後は納税者ができるだけ正確な帳簿を備え、税務署の調査に対してはできる限り協力をされるようお願いいたしたい。
右答弁する。