答弁本文情報
昭和二十七年二月二十二日受領答弁第九号
(質問の 九)
内閣衆質第九号
昭和二十六年二月二十二日
内閣総理大臣 吉田 茂
衆議院議長 林 讓治 殿
衆議院議員高田弥市君提出供米促進並びに重労働者に対する加配米に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員高田弥市君提出供米促進並びに重労働者に対する加配米に関する質問に対する答弁書
一 現行の六〇瓩入包裝量目を変更することは、左記の通り困難な事情があり、国家経済上も、又、供出農家にとつても利益ではない。
1 現行の包裝量目は農家は勿論その他の関係方面は取り扱いなれて、伝統あるいは慣習化しており、これをにわかに改めることは困難である。
2 六〇瓩の包裝量目を四五瓩に改むることによつて生ずる俵数の増加は、農家にとつても運送、保管、荷受機関にとつても労力及び経費の増大を来たす。
3 包裝製作に使用される稻わらはその特質性状が六〇瓩入俵に最も適当しておる。今四五瓩入に量目を変更するとすれば、俵製作に際して稻わらに多量の無駄を生じて農家経済上からみても不利益となる。更に製俵機械も使用不能の分も相当数出ることとなり、農家は新規購入しなければならず、四五瓩に量目を変更することはいずれの点からも不利益となる。
二 労務加配主要食糧の配給については、産業の重要度及び労働の強化を充分に勘案して配給規準量を決定し、これに基いて配給を行つており従つて重労働者に対する基準量には当然その労働強度が考慮されている。又、労務加配の米食率については、一般消費者の米食率よりも現在有利に定めているのであつて、現在の米の需給事情にかんがみ、労務加配について米を更に増配するということはきわめて困難な事情にある。
右答弁する。