衆議院

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昭和二十七年三月二十五日受領
答弁第二二号
(質問の 二二)

  内閣衆質第二二号
     昭和二十七年三月二十五日
内閣総理大臣 吉田 茂

         衆議院議長 林 讓治 殿

衆議院議員岡田春夫君提出一般乘用旅客自動車運送事業に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員岡田春夫君提出一般乘用旅客自動車運送事業に関する質問に対する答弁書



一 昭和二十四年以来の需要量は急激に増しており、これに応じて供給力も相当増強されている。しかしながら、これらは燃料、資材面の好転、その他種々の情況によるものであつて、その増加率は異常なものと考えられる。よつてこれのみを基礎として正常な経済状態の下における将来の妥当な最高台数を算出することは困難である。

二 需要量に対し供給力が不足すると認められる場合、既免許業者の増車申請と新規免許の出願とのいずれに重点をおくべきかの問題については、既免許業者の責務完遂を期待しているが、誠実な新規業者における適切な供給量の増加を拒むものではない。要は事案内容とその時機における需要供給の総合的判断により検討されるべきものである。既免許業者間における増車比率についても同様と考える。

三 道路運送事業の免許に当つては、道路運送法第六條各号の規定するごとく、需給の均衡、資力信用の有無等の基準に基いて行われるのであつて、要は事業の公共性にかんがみ、充足すべき供給量に対し申請事案を総合的に判断しなければならない。
  従つて、あらかじめこの企業形態、免許台数基準を予想するようなことは考えていない。
  但し、大都市においては、企業団体の使用が特に高度に要求せられるので、相当な企業経営規模が必要と考えられる。

四 自動車運送事業者は、その企業経営について、組織ある統制の下におき、完全に責任を負うべきである。しかるに、その名義を他人に、自動車運送事業のために利用させる、いわゆる名義貸にあつては、事業者は名義借人に運営をゆだねるために、完全なる責任を負い得ず、その結果は免許制の本旨に反する。道路運送法第三十六條第一項において名義貸が禁止せられるゆえんである。
  名義貸行為の消滅については、その車両を健全なる企業体に吸收、又は総合せられることがのぞましい。

五 免許申請の場合において事業遂行能力については、人的構成要素をも加味して免許後の運営状況の予測をなすのであるが、営業開始後は、その運営実績をもつて公衆の利便が確保されておるかどうかが判定され、その結果によつては事業計画確保命令、事業改善命令の適当な措置をとることが考えられ、事業の充分な監督はなし得られるものである。従つて当初に人的構成要素を考慮することと、免許後の人的要素の移動に対して法規制のないこととはおのずからその性質を異にするものである。

六 自動車運送事業は、国民経済上、国民生活必要不可欠の輸送力を提供するものであつて、高度の公共性を有する事業であるから、これを自由な運営にまかせることなく、免許制度をとつたのであつて、燃料資材等の統制によるものでないから、これらの統制廃止によつてなんら影響されるものではない。

七 本事業の公共性にかんがみ、政府は、過去、現在にわたり、外車配分、燃料配給及び融資の援助については、他の非公共性事業に対するより以上の優位を與えることに努力しており、将来においても同様である。
  外車の導入に関しては、その必要性を痛感しており、これを積極的に推進する方針であるが、特に、その他の場合の輸入経路以外の特別の制度は、考慮していない。外車の引取に関する融資に関しては、今後更に努力したい。

 右答弁する。


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