答弁本文情報
昭和二十七年七月二十五日受領答弁第五三号
(質問の 五三)
内閣衆質第五二号
昭和二十七年七月二十五日
内閣総理大臣 吉田 茂
衆議院議長 林 讓治 殿
衆議院議員長谷川四※(注)君提出性病予防に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員長谷川四※(注)君提出性病予防に関する質問に対する答弁書
売いん常習者が、風紀のびん乱及び性病のまん延の重要な原因となつていることは疑のないところであつて、その風紀の取締については、刑法、軽犯罪法、道路交通取締法及び一部地方の売春取締條例等によつて、警察取締を実施してきており、この結果これらの対象となつたもの(性病予防法の対象となつたものを含む。)は、昭和二十四年において五六、六八〇人、同二十五年には五二、〇七四人、同二十六年には四一、二六〇人に達している状況である。
これら売いん常習者の性病対策については、前記取締にあわせて性病予防法によつて、関係機関の密接な連絡協力の下に実施してきたのであります。しかしながら性病は、売いん常習者の間にのみ存在するものでなく、且つ、売いん常習者を一定地域に集めることも、性病予防上必ずしも万全の策とはいい難く、一面短所も認められることは従前の公娼時代の実情にかんがみても推測できるところである。従つて今後とも状況に応じて前記取締を継続実施するはもちろん、散在たると集団たるとを問わず、すべて売いん常習者に対しては性病予防上強力な予防対策を行う考えである。
右答弁する。