答弁本文情報
昭和四十六年五月二十一日受領答弁第八号
(質問の 八)
内閣衆質六五第八号
昭和四十六年五月二十一日
内閣総理大臣 佐藤榮作
衆議院議長 ※(注)田 中 殿
衆議院議員藤波孝生君提出朝儀復活に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員藤波孝生君提出朝儀復活に関する質問に対する答弁書
一 質問主意書一については、別途処理する。
二 行幸に際し、剣璽を捧持することをとりやめた理由は、次のとおりである。
(一) 戦後行幸の機会が著しく多くなり、かつ、時勢の推移との関係もあつて、その際の御服装や供奉員の服装及び員数、御宿舎等の諸施設については簡素を旨とされることとなつたので、常に剣璽を捧持されることは必ずしも適当でなくなつたこと。
(二) 終戦後の各般の情勢にかんがみ、事故を避けるためにも、常に皇居におとどめになつていたほうが剣璽を大切にされるゆえんでもあると思料されたこと。
三 両陛下の御渡欧前の神宮御親拝のことは未定であるが、今回の御渡欧の機会に剣璽の捧持を復活することは考えられていない。
四 行幸に剣璽を捧持しない理由は、二において述べたとおりであつて、質問主意書四に記された理由によるものではない。
五 二において述べた理由は、今後においてもその事情に根本的な変化があるとは認め難いので、剣璽の捧持を復活することは今のところ考えられていない。
右答弁する。