衆議院

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昭和四十七年三月二十四日受領
答弁第五号
(質問の 五)

  内閣衆質六八第五号
    昭和四十七年三月二十四日
内閣総理大臣 佐藤榮作

         衆議院議長 (注)田 中 殿

衆議院議員横山利秋君提出税理士制度に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員横山利秋君提出税理士制度に関する質問に対する答弁書



一 税理士の職責については、昭和三十八年の税制調査会の答申は「税理士制度は、税務に関する一定範囲の業務を税理士業務と定め、これを独占的な業務として営むことができる者を税理士とすることにより、税理士に対して、弁護士や公認会計士などと同様に職業上の特権を与え、同時に、これに伴う一定の義務を課することとしているものである。このような点からみるとき、税理士制度の第一義的な意義は、法令に規定された納税義務の適正な実現に資するという点に求めるべきものであると考えられる。しかして、この場合、法令に規定された納税義務の適正な実現に資するためには、税理士が納税者の委嘱を受けて職務を果たしていくその立場は、委嘱者の立場とまつたく重複するような形においてではなく、税務会計専門家として見識のある判断を加えるという形において把握されなければならないことは当然であろう。現行法が、「中正な立場」という字句を用いて前述のような規定を設けていることは、まさに上記のような税理士の公共的な立場を明らかにするためのものであつて、意義深いものと認められる。」と述べており、このような基本的な考え方は現在においても何ら変更を加える必要はない。
  このように現行税理士法の規定は、税理士の公共的な立場を高く評価しているものであつて、決して「納税行政の補助機関」としてとらえているものではなく、これをとくに改める必要は認められない。

二 税理士の資格付与について、前記の答申は、「特定の者に一定の資格を付与する場合の方法としては、通常一般的には試験制度が考えられ、この意味で、現行の制度が試験制度を原則としていることは合理的であるといえる。」としつつ、税理士の業務が「専門実務家としての業務であることを考えると、わが国の他の職業専門家に関する立法例や外国の税理士制度等にもならつて、通常の試験制度のほかに、十分に税務実務の経験に富んだ者を資格者の中に含めることが、税理士制度の運営上実状に沿うものであると考えられる。」として、新たに資格認定制度を設けることを提案した。
  また、その際、資格認定制度を欠いた試験制度のもとにおいて、特別試験制度は、「いたずらに暗記力に頼る試験になり易く、実務能力を強く要請される税理士の資格を判定する試験方法としては必ずしも適当でない面が多い」一般試験を補ううえで一応の意義があつたと評価している。
  このような答申に基づき、昭和三十九年に特別試験制度を廃止し、新たに資格認定制度を導入する改正案を国会に提案したものの実現をみるに至らなかつたのであるが、答申が述べているような諸般の配慮を欠いたまま特別試験制度をにわかに改廃することは適当でない。

 右答弁する。


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