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答弁本文情報

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昭和四十七年七月十八日受領
答弁第二号
(質問の 二)

  内閣衆質六九第二号
    昭和四十七年七月十八日
内閣総理大臣 田中(注)榮

         衆議院議長 (注)田 中 殿

衆議院議員受田新吉君提出徴用により樺太に居住させられた朝鮮人の帰国に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員受田新吉君提出徴用により樺太に居住させられた朝鮮人の帰国に関する質問に対する答弁書



一 御指摘の問題については、日本政府としても人道的問題として真に同情を禁じえない。南樺太が日本領土であつた当時日本より朝鮮人が同地に送られ終戦後現在に至るまでこれら樺太残留の朝鮮人に対しては、韓国ないしは日本への引揚げのチャンスは与えられなかつたことを考えるとき、政府としては現在でもこの問題に深い関心を有するものであり、右引揚げの実現につきできる限りのことはしたいと考えている。ただ、現在樺太は日本の管轄下にないため、わが国としてなしうることには自ら限度がある。

二 日本政府としては、本問題解決のためには、まず当該引揚希望者の実態を明らかにすることが必要であると考える。この見地からソ連政府に対しても昭和四十四年八月韓国政府から提出された「引揚希望者名簿」を渡し、右リストに基づき出国希望者の実態調査方および出国希望者の存在が確認された場合の出国許可の可能性検討方を非公式に要請した。
  その後本件につき機会をとらえてソ連政府に対し配慮方要請を行なつてきており、今後とも続けていきたい。

三 御指摘の日本政府としての便宜供与の問題は右引揚希望者の実態把握の問題が解決された後に初めて問題となるところであるが一応
 (1) 日本は単に通過するのみで全員韓国に引揚げさせる。
 (2) 引揚げに要する費用は一切韓国側において負担する。
 の二点をとりあえずのラインとして外務省・法務省等関係官庁において検討させることといたしたい。

 右答弁する。




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