衆議院

メインへスキップ



答弁本文情報

経過へ | 質問本文(HTML)へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(PDF)へ
昭和四十九年六月十八日受領
答弁第三六号
(質問の 三六)

  内閣衆質七二第三六号
    昭和四十九年六月十八日
内閣総理大臣 田中(注)榮

         衆議院議長 前尾繁三郎 殿

衆議院議員北山愛郎君提出政府の財政状況報告に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員北山愛郎君提出政府の財政状況報告に関する質問に対する答弁書



一について

 内閣は、国民に対しては、財政法第四十六条第一項の規定に基づき、「財政法第四十六条に基づく国民への財政報告」を行うとともに、同条第二項の規定に基づき、四半期ごとに「予算使用の状況」及び「国庫の状況報告書」により報告している。
 また、国会に対しては、財政法第四十六条第二項の規定に基づき、四半期ごとに「予算使用の状況」及び「国庫の状況報告書」により報告しているほか、財政法第二十八条及び第四十条の規定に基づく予算及び決算の添付書類並びに国有財産法第三十四条及び第三十七条、国の債権の管理等に関する法律第四十条、物品管理法第三十八条等の規定に基づく書類をそれぞれ当該法律の規定に基づき提出している。
 以上のような措置が採られているので、憲法第九十一条に違反するところはないと考えている。

二について

(一) 既に述べたとおり、国民に対する財政状況の報告としては財政法第四十六条第一項の規定に基づき、毎年度予算成立後、国民への財政報告を作成しているところであるが、この報告においては、予算編成の前提となつた経済情勢及び予算編成の基本方針、予算の規模、予算に織り込まれた社会保障、公共事業等の各般の施策について詳細な説明を行い、財政の果たす役割、機能に関し、国民の理解を得るよう努めているところである。
    以上のほか財政法第四十六条第二項の規定に基づき、四半期ごとに予算使用の状況について、税目別の租税収納状況、一般会計の所管、組織、項別の支出済歳出状況、特別会計及び政府関係機関別の収支状況を、また、国庫の状況について財政資金対民間収支、国庫対日銀収支及び政府預金の残高等につき報告をしている。

(二) また、国会に対する財政状況の報告については、地方財政の場合とは異なり、国の予算及び決算が国会において長期間あらゆる角度から審議されており、その際、既に述べたとおり、各般にわたる詳細な参考書類が提出されているほか、財政法第四十六条第二項の規定に基づき(一)の後段で述べたような、予算使用の状況、国庫の状況を報告している。

(三) 以上述べたとおり、国会及び国民への財政状況の報告については、十分行われているものと考えており、改めて財政白書のようなものを提出することは考えていない。

三について

(一) 土地譲渡所得課税についての特別措置は、もともと税負担の公平をある程度犠牲にしても土地供給の促進を図ることが必要であるという判断のもとに創設されたものであり、その後の譲渡所得の課税状況からすれば、それなりの効果があつたものと思われるが、これを具体的計数的に評量することは、極めて困難である。なお、この特別措置の適用を受けた者の数及び譲渡所得金額については、毎年、国税庁が発行している「国税庁統計年報書」において公表しているところである。

(二) 国民の税に対する理解を深めるため租税白書を作るべきであるとの点については、従来から各税の課税実績を「国税庁統計年報書」の形で取りまとめているほか、税制調査会における審議経過、資料等を公表するなど積極的に努力してきたところである。
    また、国税庁において、現行税制や課税実績を一般向けにわかりやすく解説した資料(「日本の税金」「租税教室」等)を出版するなど税に対する理解の普及に努めているところである。
    国民の税に対する理解を一層深め、その協力を得ることの重要性は御指摘のとおりであり、これらの点については今後なお一層努力してまいりたい。

 右答弁する。




経過へ | 質問本文(HTML)へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.