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答弁本文情報

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昭和五十五年十月九日受領
答弁第四号
(質問の 四)

  内閣衆質九三第四号
    昭和五十五年十月九日
内閣総理大臣 鈴木善幸

         衆議院議長 福田 一 殿

衆議院議員草川昭三君提出丸山ワクチンの製造承認申請に係る審査の現況に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員草川昭三君提出丸山ワクチンの製造承認申請に係る審査の現況に関する質問に対する答弁書



一について

 「SSM ― 注射液」の製造承認に係る中央薬事審議会における審議の経過及び内容については、先の内閣衆質九〇第二号(昭和五十四年十二月十四日)の一についての1及び2において答弁したとおりであるが、申請者から提出された資料のすべてについて十分な審議が行われたものである。

二について

 中央薬事審議会は、臨床試験成績資料、作用機序を裏付ける基礎的研究資料、規格及び試験方法の内容等が不十分であると判断したものであり、厚生省においてもその意見を尊重することとしている。

三について

 医薬品の有効性の評価は、申請者から提出された基礎実験、効力を裏付ける試験、臨床試験等の資料を総合的に審議評価してなされるものであり、中央薬事審議会が佐藤博博士等の個別の実験成績を含む提出資料のすべてを審査しても、なお総合的評価において「SSM ― 注射液」の有効性を確認するには至らなかつたものである。
 なお、厚生省においても、同会の意見を尊重することとしている。

四について

 中央薬事審議会においては、申請者から追加資料が提出された時点で改めて審議をすることとしており、昭和五十三年九月二十二日以降現在に至るまで申請者から追加資料が提出されていないので、同日以降審議を行つていない。

五について

 悪性腫瘍に対する免疫療法剤の治療効果は強力なものではなく他の治療法と併用することにより有効となるとの考えは、今日の関係学会における通説とされており、この見解が現時点における最も適切なものであると考えている。

六について

 昭和五十四年七月以降、悪性腫瘍に対する免疫療法剤の医薬品としての評価の学問的基盤を明確にし、免疫療法剤の承認審査に資することを目的とした研究が行われ、本年四月にその研究成果が報告された。
 また、本研究は、「SSM ― 注射液」の製造承認申請とは直接の関連があるものではない。

七について

 医学、薬学等の学問水準に照らし、より適切な抗悪性腫瘍剤の審査基準が確立された場合には、この基準に基づいて審査することができるものと考えている。

八について

 ピシバニールについては、昭和四十八年八月六日、同月十日、昭和四十九年二月二十八日、同年六月二十五日、同年九月四日、同年十月十八日及び同月二十五日並びに同年十一月二十日の八回にわたり、クレスチンについては、昭和五十年十月二十九日、昭和五十一年三月二日及び同年六月十八日の三回にわたり中央薬事審議会において審議され、それぞれについて提出された資料を総合的に評価した結果有効性が認められるとされたものである。
 なお、「SSM ― 注射液」についての問題点は、二について及び三についてで述べたところにより了知されたい。

九について

 御指摘の答弁は、中央薬事審議会の審議において、クレスチン、ピシバニール等には腫瘍縮小効果が認められると評価されたことを踏まえてなされたものである。

十及び十一について

 医薬品の製造承認は、その有効性及び安全性を比較衡量の上医療上の価値を判断して行うものであり、抗悪性腫瘍剤についてもその例外とはしていない。

十二について

 現在、申請者に対し、更に追加資料の提出を求めており、必要資料が提出された時点で改めて審議されることとなると考えている。

 右答弁する。




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