衆議院

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昭和五十八年四月二十六日受領
答弁第一九号
(質問の 一九)

  内閣衆質九八第一九号
    昭和五十八年四月二十六日
内閣総理大臣 中曽根康弘

         衆議院議長 福田 一 殿

衆議院議員浦井洋君提出老人保健法の施行に伴う老人の歯科治療及び歯科診療報酬改定に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員浦井洋君提出老人保健法の施行に伴う老人の歯科治療及び歯科診療報酬改定に関する質問に対する答弁書



一について

 有床義歯指導料は、有床義歯を装着することが多いという老人の特性を踏まえ、その取扱い等について十分な指導を行うことができるよう、その際必要な検査、処置、調整等を含めて設定したものである。
 また、老人は一般的に残存歯数が少なく一般と比べ歯槽膿漏症の特徴も異なることから、歯科口腔疾患指導料を設け、歯槽膿漏症も含めた口腔疾患の指導を行うこととしたものである。なお、老人についても歯槽膿漏症の処置、手術等に係る診療報酬は、健康保険の例により必要な点数を別途算定できることとしている。
 このように老人歯科診療報酬は、老人の歯及び口腔の特性を踏まえて設定したものであり、老人の歯科診療に支障を来すことはないものと考えている。

二について

1から3まで歯科鋳造用ニッケルクロム合金は、昭和四十五年に歯科材料として薬事法に基づく製造承認がなされていたものであるが、最近の鋳造技術の改良等にかんがみ、中央社会保険医療協議会で審議の上、今回保険導入が行われたものである。
  なお、薬事法に基づく製造承認に当たつては、同合金が昭和三十一年にJIS規格が定められた歯科用ニッケルクロム合金線及び同合金板と類似のものであり、これらJIS規格品の使用経験から同合金についても安全性があると判断し、中央薬事審議会における審議は行つていない。

4及び5 歯科鋳造用ニッケルクロム合金については、加工時に発生する合金蒸気や粉末を吸入すると呼吸器等の障害を引き起こすことが文献で報告されているが、通常、歯科技工に当たつては、吸塵装置等により除去を行つているので問題はないと考えている。
  また、ニッケル過敏症のある者には接触性皮膚炎を引き起こす場合があるとの報告があるが、その場合には他の歯科材料が当然使用されていると考えている。
  なお、同合金の取扱い上の注意については、表示させる方向で現在検討を行つている。

6 スウェーデンでは、一パーセント以上のニッケルを含有する歯科用合金の使用が千九百七十四年以降禁止されていることについては聞いているが、アメリカでは、歯科用材料としてニッケルクロム合金の使用が認められているなど、国によつてその規制の在り方が異なつているのが現状である。

7 今回の歯科鋳造用ニッケルクロム合金の保険導入は、保険医が使用する歯科材料の選択の幅を拡大したものであり、保険による歯科医療の水準を低下させるものではない。

8 歯科保険診療の在り方については、今後とも、中央社会保険医療協議会の審議を踏まえ、対処してまいりたい。
  また、歯科材料に用いられる貴金属価格の変動については、十分な把握に努めつつ、対処してまいりたい。

三について

 老人歯科診療報酬により、老人に必要な歯科診療は十分確保できると考えている。

 右答弁する。


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