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答弁本文情報

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昭和五十九年十二月十八日受領
答弁第一号

  内閣衆質一〇二第一号
    昭和五十九年十二月十八日
内閣総理大臣 中曽根康弘

         衆議院議長 (注)永健司 殿

衆議院議員武部文君提出宍道湖・中海淡水化に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員武部文君提出宍道湖・中海淡水化に関する質問に対する答弁書



一について

 酸素の供給速度を見積もることは現段階では困難であるとされているが、淡水化後において酸素が下層まで恒常的に供給されるものであることは、他の湖沼における事例から明らかにされている。したがつて、酸素の供給速度がわからないからといつて、リンの溶出抑制効果が否定されるものではないと理解している。
 「宍道湖中海淡水湖化に関連する水理水質及び生態の挙動について(中間報告要旨)」の三十六ページ四行目から六行目までの記述は、「宍道湖中海淡水湖化に関連する水理水質及び生態の挙動について(中間報告)」(以下「中間報告」という。)の総論三十二ページの八行目及び九行目の記述をそのまま引用したものである。

二について

 中間報告では、「湖外からの流入負荷量が現状のまま推移するとすれば」という前提をおいているが、島根県の「宍道湖・中海水質管理計画」は、現状の施策以上の対策を講じない場合は流入負荷量が人口、産業等の影響を受けて年々増加すると見込まれることから、種々の水質浄化施策を実施することによりこれを現状よりも削減することとしているので、この計画の実施により宍道湖・中海への流入負荷量は現状よりも少なくなるものと理解している。

三について

 渇水時における吹送流等は、汚濁水の滞留を解消する効果を有するものと理解している。
 なお、その定量的把握については、今後、可能な限り、「宍道湖中海淡水湖化に伴う水管理及び生態変化に関する研究委員会」で検討願いたいと考えている。

四について

 チッソ、リンのヤマトシジミ漁による持出しについては、仮にその定量化が可能であるとしても、一般にヤマトシジミ漁が水質にどの程度影響するかについて現在のところ学問的に明らかにされていないと承知しており、このため、水質解析においてはその持出しについて考慮されなかつたものと理解している。

五について

 中浦水門の全開操作は、境水道側の水位が中海側の水位より低い場合に行うこととしているので、海水の逆流はないものと考えている。

六について

 米子市尚徳中学校科学部の研究発表の詳細については承知していないが、洪水時等において塩分濃度が極端に下がり、その条件が整えば、部分的にアオコが発生する可能性もあると考えている。

 右答弁する。




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